大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

さいたま地方裁判所川越支部 平成17年(む)40号 決定 2005年2月23日

主文

本件準抗告を棄却する。

理由

1  申立ての趣旨及び理由

申立人作成の平成17年2月23日付け準抗告申立書記載のとおりであるから、これを引用する。

2  当裁判所の判断

本件準抗告申立ての適否について判断するに、準抗告の申立権者については、刑事訴訟法429条1項によれば、「不服がある者」と定められているところ、準抗告は上訴に準ずる性質ないし機能を有するから、その申立権者は上訴権者に関する規定に準じて考えるべきと解される。本件準抗告の申立ては被告人の養父からされたものであるが、保釈許否の裁判を受けた者は被告人本人であり、申立人は同法352条所定の「決定を受けたもの」には当たらないから、同法429条1項の「不服がある者」に該当しない。また、申立人が同法353条、355条所定の者である旨の疎明もないので、本件準抗告の申立ては、結局、申立権のないものからなされたものと認められ、不適法である。

3  以上によれば、本件準抗告の申立ては不適法であるから、刑事訴訟法432条、426条1項前段により、主文のとおり決定する。

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例