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京都地方裁判所 平成16年(ワ)2509号 判決 2005年10月26日

主文

1  被告Aは、原告に対し、金107万1400円及び内金3万円に対する平成16年7月15日から支払済みまで、内金80万4000円に対する平成16年7月16日から支払済みまで、内金23万7400円に対する平成16年8月9日から支払済みまで、それぞれ年5分の割合による金員を支払え。

2  被告イチニイチ研究所株式会社は、原告に対し、金7万7000円及びこれに対する平成16年8月9日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

3  原告の被告A及び被告イチニイチ研究所株式会社に対するその余の請求並びに被告B及び被告Cに対する請求をいずれも棄却する。

4  訴訟費用は、原告に生じた費用の5分の3と被告Aに生じた費用の3分の2を被告Aの負担とし、原告に生じた費用の10分の1と被告イチニイチ研究所株式会社に生じた費用の10分の9を被告イチニイチ研究所株式会社の負担とし、その余はいずれも原告の負担とする。

5  この判決は、第1項及び第2項に限り、仮に執行することができる。

事実及び理由

第1請求

被告らは、原告に対し、連帯して金157万2290円及び内金3万円に対する平成16年7月15日から支払済みまで、内金80万4000円に対する平成16年7月16日から支払済みまで、内金73万8290円に対する平成16年8月9日から支払済みまで、それぞれ年5分の割合による金員を支払え。

第2事案の概要

本件は、「D」と名乗る男から、携帯電話によって、インターネットの有料サイトの使用料名下に83万4000円の架空請求を受けると共に脅迫され、同金員を指定口座に振り込まされて同額を騙取されたとする原告が、上記架空請求による詐欺及び脅迫行為は、被害金の振込口座の開設名義人である被告A、脅迫行為に使用された携帯電話の契約名義人である被告B及び被告イチニイチ研究所株式会社(以下「被告会社」という。)並びに被告会社の取締役で被告会社の本店所在地に居住する被告Cらの共同不法行為によるものであるとして、被告らに対し、振込金83万4000円と、上記不法行為によって原告が被った精神的苦痛に対する慰謝料金50万円、本訴提起に先立つ調査費用10万4890円及び本訴の追行に要した弁護士費用13万3400円の合計金157万2290円及びこれに対する遅延損害金の連帯支払を求めた事案である。

1  基礎となる事実(証拠の摘示のない事実は当事者間に争いがない。)

(1)  原告は、昭和59年2月15日生まれの女性で、平成16年7月当時、看護師として働いていた(原告本人、弁論の全趣旨)。被告会社は、商業登記簿上、「ソフトウェア業、コンピュータハードウェアの製造、販売及び輸出入、通信機器の開発及び販売」等を目的とする株式会社である(甲11)。

(2)  平成16年7月15日午後4時30分頃、原告の携帯電話に、「D」と名乗る男性が電話をかけ、応対した原告に対し、「有料サイトの料金が未払いである。もし払わないと裁判沙汰になる。あなたの勤め先も実家の住所も調べてある。」などと述べて、同日中に83万4000円を支払うよう請求した(以下「本件架空請求<1>」という。)。上記電話の着信の際に、原告の携帯電話に表示された発信元の電話番号は、「090-abcd-efgh」であった(以下「本件発信元<1>」という。)。(甲1の1及び2、甲5、原告本人、弁論の全趣旨)

(3)  原告は、同日、Dが指定した、東京スター銀行渋谷支店の「A」名義の普通預金口座(口座番号ijklmno。以下「本件口座」という。)に3万円を振込送金し、翌16日、残金80万4000円を同口座に振込送金した(甲2、3、5、原告本人)。

(4)  その後、Dは再度本件発信元<1>から原告の携帯電話に電話をかけ、「振込の確認がとれた。しかしあと100万円払って欲しい。」と請求した。上記請求に困惑した原告は、弁護士に相談し、その助言に従って、請求に応じないこととし、その後、本件発信元<1>からの着信には応答しなかった。(甲5、原告本人、弁論の全趣旨)

(5)  同年8月9日、Dは原告の勤務先である病院に電話をかけ、応対した原告に対し、「あれから連絡がとれなくなってしまい、どうしてたんですか。100万円は準備できたのですか。」などと述べた。原告は「後でかけ直します。」と答えて、Dに連絡先を尋ねたところ、Dは「090-pqrs-tuvw」に連絡するよう指示した。その後、同日中に、原告の携帯電話に着信があったが、原告は応答せず、振込送金もしなかった。上記電話の着信の際に、原告の携帯電話に表示された発信元の電話番号は、「090-pqrs-tuvw」であった(以下「本件発信元<2>」という。)。(甲4の2、甲5、原告本人、弁論の全趣旨)

2  争点及び争点に対する当事者の主張

(1)  被告らの原告に対する共同不法行為の成否

ア 原告の主張

(ア) 被告Aは、東京スター銀行渋谷支店に本件口座を開設し、原告を欺罔ないし脅迫して同口座に83万4000円を送金させた。

仮に被告A自身が欺罔ないし脅迫行為を行っていないとしても、少なくとも振込金の受領という役割を果たして、本件の架空請求詐欺に関与しているのであり、本件口座が犯罪に使用されることについて少なくとも過失があったというべきであり、同犯罪行為によって原告の被った損害について共同不法行為責任を免れない。

(イ) 被告Bは、平成16年7月15日の欺罔ないし脅迫行為に使用された本件発信元<1>についての携帯電話契約者であり、同被告自身が欺罔ないし脅迫者であった場合にはもちろん、自己の携帯電話を他人に貸与又は譲渡した場合であっても、身元を偽る携帯電話が犯罪に使用されることについて、少なくとも過失があったというべきであり、同犯罪行為によって原告の被った損害について、共同不法行為責任を免れない。

(ウ) 被告会社は、平成16年8月9日の脅迫行為に使用された本件発信元<2>についての携帯電話契約者であり、本件の架空請求詐欺の主犯として関与した。仮に主犯としての関与が認められないとしても、匿名での携帯電話の利用は何らかの犯罪行為に使用される蓋然性が高いのであるから、上記携帯電話を他人に使用させるに際してはその身元を確認すべき注意義務があるにもかかわらず、これを怠った過失により、身元不明のDをして本件の架空請求詐欺行為に上記携帯電話を使用させたのであるから、同行為によって原告の被った損害について、共同不法行為責任を免れない。

(エ) 被告C

被告Cは、被告会社の本店所在地に実際に居住する人物であり、被告会社の取締役の一人として登記されている人物でもある。被告Cの居住地には、犯罪に使用された携帯電話の使用料の請求書が送付されるのであり、被告Cは被告会社の違法な業務のために積極的な役割を果たしている。

仮に故意による関与が認められないとしても、被告会社と同様の過失により、原告が被った損害について、共同不法行為責任を負う。

イ 被告らの主張

(ア) 被告A

原告主張の不法行為については否認する。

被告Aは原告、被告B、被告会社及び被告Cと面識はなく、名義を利用されたにすぎない。

(イ) 被告B

原告主張の不法行為については否認する。

被告Bは、本件発信元<1>の電話番号について、携帯電話契約を締結したことはなく、被告A、被告会社及び被告Cとも面識はない。何者かが被告Bの名義を冒用して携帯電話契約を締結したとしか考えられない。

(ウ) 被告会社及び被告C

a 原告主張の不法行為については否認する。

本件発信元<2>の携帯電話契約を締結をしたのは被告会社であり、被告会社はこれを代理店「駅のそばの携帯便利屋」(有限会社スイムインターナショナル)を代理店として顧客にレンタルしたにすぎず、本件架空請求とは一切関係がない。

b 原告は、「被告会社は、本件当時、匿名での携帯電話の利用が何らかの犯罪に使用される蓋然性が高いことを認識し得たのであるから、本人確認を十分に行うべき注意義務があったにもかかわらずこれを怠った。」とも主張するが、プリペイド携帯は260万台とも280万台ともいわれ、レンタル携帯も数万台といわれているところ、その圧倒的大部分は本人確認が十分でないものの、通信費節約や短期使用のため使用される一般生活の必需品である。即ち、従来通常はユーザーとの関係では本人確認が十分ではなく日々の生活必需品同様事実上匿名で取引されてきた。そして、匿名での携帯電話のうち、犯罪に使用される例は、元来むしろ例外であり、犯罪に使用される「蓋然性が高い」とまではいえない。特に、本件当時の平成16年8月2日頃は、プリペイド携帯の業界の自主規制も始まっておらず、「蓋然性が高い」とまではいえないし、被告会社に対し当時においてその認識を率先して持つことを求めるのは過重に過ぎる。

(2)  損害額

ア 原告の主張

(ア) 被告らの上記不法行為により、原告は以下のとおり合計金157万2290円の損害を被った。

a 騙取された金83万4000円

原告は、被告らの架空請求詐欺行為により、平成16年7月15日金3万円を、同月16日金80万4000円を、本件口座に振込送金して、同額の損害を被った。

b 慰謝料50万円

原告は、Dから、自宅はもちろん、勤務先や実家の住所まで調べはついているなどと脅迫されたために、前項の金員の支払いを余儀なくされた。また、Dが、再度100万円を脅し取ろうとした電話が勤務先にまでかかってきたことで、勤務先においても肩身の狭い思いをするなど、極めて強い精神的苦痛を受けた。

原告の上記精神的苦痛に対する慰謝料は、50万円を下ることはない。

c 調査費用10万4890円

原告は、本訴提起に先立ち、加害者である被告らを特定するために、弁護士法23条照会に1万2000円、現地調査のための交通費2万7440円、調査のための日当6万5450円の調査費用の支出を余儀なくされた。

d 弁護士費用13万3400円

原告は、本訴の提起追行を代理人弁護士に委任した。被告らの負担すべき弁護士費用は金13万3400円が相当である。

(イ) よって、原告は、被告らに対し、上記損害金合計金157万2290円及び内金3万円に対する平成16年7月15日から支払済みまで、内金80万4000円に対する平成16年7月16日から支払済みまで、内金73万8290円に対する平成16年8月9日から支払済みまで、それぞれ民法所定の年5分の割合による遅延損害金の連帯支払いを求める。

イ 被告らの主張

争う。

第3当裁判所の判断

1  争点(1)について

(1)  前記基礎となる事実に証拠(甲2、3、5ないし8、乙1(枝番のあるものは枝番を含む。以下同じ。)、原告本人、被告A、被告会社代表者)及び弁論の全趣旨を総合すると、以下の事実が認められる。

ア 平成16年7月15日午後4時30分頃、Dが、本件発信元<1>から原告の携帯電話に電話をかけ、応対した原告に対し、「有料サイトの料金が未払いである。もし払わないと裁判沙汰になる。あなたの勤め先も実家の住所も調べてある。」などと述べて、同日中に83万4000円を支払うよう請求した。Dが振込先として指定した本件口座は、被告Aが平成16年4月7日開設したものであり、また、本件発信元<1>についての携帯電話契約は、被告B名義で締結されたものであった。

イ 原告には、上記料金に対応する有料サイトの利用の事実はなかったが、原告は、利用の事実があったかもしれないと誤信して、同日、本件口座に3万円を振込送金し、翌16日、本件口座に残金80万4000円を振込送金した。

ウ その後、Dは再度本件発信元<1>から原告の携帯電話に電話をかけ、「振込の確認がとれた。しかしあと100万円払って欲しい。」と請求した。

上記請求に困惑した原告は、弁護士に相談し、その助言に従って、請求に応じないこととし、その後、本件発信元<1>からの着信には応答しなかった。

エ 同年8月9日、Dは原告の勤務先である病院に電話をかけ、応対した原告に対し、「あれから連絡がとれなくなってしまい、どうしてたんですか。100万円は準備できたのですか。」などと述べた。原告は「後でかけ直します。」と答えて、Dに連絡先を尋ねたところ、Dは本件発信元<2>の電話番号に連絡するよう指示した。原告は、Dから電話がかかってきたことを弁護士に連絡し、その後、同日中に、原告の携帯電話に本件発信元<2>から着信があったが、原告は応答せず、振込送金もしなかった。

本件発信元<2>についての携帯電話契約は、被告会社が株式会社ツーカーセルラー東京との間で締結したものであった。

オ 被告会社は、平成16年7月7日、株式会社ツーカーセルラーとの間で、本件発信元<2>について、携帯電話契約を締結し、同年8月2日、携帯電話端末機TK40と共に、これを代理店を通じて「E」と名乗る顧客にレンタルした。

被告会社ないしその代理店が携帯電話のレンタルの注文を受注する際、所定の注文書に注文年月日、注文者の氏名、住所等を記載し、注文主に規約を了承した旨の署名をさせる扱いとなっており、同規約には、レンタル料金の額、支払方法等のほか、「当社のレンタル携帯電話を使っての犯罪行為、法律に触れることはしないことを誓約していただきます。」などと定められていたが、上記「E」に対するレンタルの際、被告会社ないし代理店は、顧客の名前として「E」とのみ聴取し、住所の聴取はせず、署名欄にも「E」とのみ記載させた。

(2)  (被告Aの不法行為の成否)

被告Aは、本件の架空請求詐欺に関与していないと主張し、同被告本人尋問の結果中には、本件口座は、同被告が知人から依頼されて、利用目的も知らないまま、自己の名義で開設し、対価として5000円を受け取ったに過ぎない旨の供述部分が存する。しかしながら、同供述内容は不自然かつ不合理であって、そのままには措信し難く、自己名義の口座が架空請求詐欺のような不正行為に利用されることは少なくとも未必的に認識していたというべきである。

したがって、被告Aは、Dによる本件の架空請求詐欺に加担したものとして、民法719条の共同不法行為が成立し、原告が被った損害を賠償する義務を負う。

(3)  (被告Bの不法行為の成否)

前記のとおり、本件発信元<1>についての携帯電話契約は被告Bの名義で締結されたものであり、調査嘱託の結果によれば、同契約締結の際、被告Bの国民健康保険被保険者資格証明書及び水道料金・下水道使用料納入通知書兼領収書によって本人確認が行われたことが認められるけれども、上記本人確認は、運転免許証のように、本人の容貌の確認を伴うものではなく、上記事実のみでは、被告Bが上記契約の締結に関与し、かつ、同携帯電話が不正行為に利用されることについての故意過失があったとまでは認められず、他にこれを認めるに足りる証拠はない。

よって、被告Bについては、原告主張の不法行為の成立は認められない。

(4)  (被告会社の不法行為の成否)

ア 本件全証拠によっても、被告会社が、Dと共謀して、本件の架空請求詐欺に主犯として関与した事実を認めるには足りない。

イ そこで次に、過失責任について検討するに、確かに、被告会社主張のとおり、本件当時は未だプリペイド携帯電話の業界においても、契約者の本人確認に関する自主規制が行われていなかったことが認められるけれども(乙12)、他方、証拠(甲19、20)によれば、平成16年8月当時、既に、携帯電話を利用した架空請求詐欺を始めとする犯罪が蔓延し、社会問題化していたことが認められる。

このような状況下においては、携帯電話事業により収益を得ている事業者としては、当該携帯電話事業が犯罪遂行手段を確保し、犯罪行為を援助、助長することのないよう、販売・レンタル等の営業方法について適正を期する義務を負うというべきである。

これを本件についてみると、前記のとおり、被告会社は、本来匿名による取引を予定していない携帯電話レンタル契約に際し、「E」とのみ名乗り、名前及び住所を明らかにしない顧客に対して、漫然と携帯電話のレンタルを行い、当該携帯電話が、Dによる不法行為の遂行のための必須の手段として用いられていることが認められ、このような場合には、被告会社は、顧客の住所氏名を確認すべき注意義務に違反し、Dの不法行為に加担したものとして、民法719条により原告が被った損害を賠償すべき義務を負うと解するのが相当である。

(5)  (被告Cの不法行為の成否)

原告は、被告Cが、被告会社の本店所在地に実際に居住し、被告会社の取締役の1人として登記されている人物であり、被告Cの居住地には、犯罪に使用された携帯電話の使用料の請求書が送付されると主張するけれども、上記事実のみを根拠として、被告Cが本件の架空請求詐欺に関与しているとまでは認められず、他にこれを認めるに足りる証拠はない。また、同被告の過失を基礎付ける事実を認めるに足りる証拠もない。

よって、被告Cについては、原告主張の不法行為の成立は認められない。

2  争点(2)について

(1)  前記認定のとおり、原告は、本件発信元<1>を利用した架空請求詐欺により、平成16年7月15日金3万円を、同月16日金80万4000円を、本件口座に振込送金して、同額の損害を被ったこと、また、身元不明のDから「あなたの勤め先も実家の住所も調べてある。」、「あと100万円払って欲しい。」等と請求され、その後も執拗に「あれから連絡がとれなくなってしまい、どうしてたんですか。100万円は準備できたのですか。」等と根拠不明の金銭を要求されたことによって畏怖ないし困惑して精神的苦痛を受けたことが認められる。上記精神的苦痛に対する慰謝料としては、原告の年齢、畏怖ないし困惑の程度のほか、平成16年8月9日の不法行為の時点では、原告が弁護士の助言を受けて対応できていたことなどの事情を総合考慮し、10万円をもって相当と認める。

(2)  原告主張の損害のうち、弁護士法23条照会の費用については、その具体的内容と内訳が明らかではないので、本件不法行為との因果関係を認めることができない。

現地調査のための交通費及び日当については、調査内容及び調査場所を考慮し(甲9、弁論の全趣旨)、合計4万円をもって本件不法行為と相当因果関係のある損害と認める。

(3)  なお、上記不法行為に対する被告会社の加功は、平成16年8月9日の本件発信元<2>を利用した通話以降の行為についてのみ認められ、同年7月15日及び同月16日の不法行為については関連共同性を認めることはできないというべきであるから、この限度において責任を負うこととなる。

(4)  よって、被告Aと被告会社は、連帯して、原告に対し

ア 被告Aにおいては、

(ア) 本件口座に振込送金された金83万4000円及び内金3万円に対する平成16年7月15日から、内金80万4000円に対する平成16年7月16日から各支払済みまで年5分の割合による遅延損害金

(イ) 慰謝料10万円、調査費用4万円及び弁護士費用9万7400円(認容額の1割相当額をもって相当と認める。)の合計23万7400円に対する平成16年8月9日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払義務を、

イ 被告会社においては、平成16年8月9日以降の行為に対する慰謝料3万円と調査費用4万円及び弁護士費用7000円の合計7万7000円及びこれに対する平成16年8月9日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払義務を負う。

3  結論

以上の次第で、原告の請求は、主文第1、2項の限度で理由があるからこの限度で認容し、被告A及び被告会社に対するその余の請求並びに被告B及び被告Cに対する請求はいずれも理由がないから棄却することとして、主文のとおり判決する。

(裁判官 福井美枝)

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