京都地方裁判所 昭和57年(わ)48号 判決
判決主文
被告人を懲役八月及び罰金一、三〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
被告人は、京都府向日市寺戸町初田二七番地の二所在の長栄堂ビル三階ほか一か所において、中村歯科医院を営むものであるが、所得税を免れようと企て
第一 昭和五三年分の総所得金額は五三、〇八一、六二八円で、これに対する所得税額は二五、三〇九、九〇〇円であったにもかかわらず、公表経理上、診療収入の一部を除外するなどし、これによって得た資金を架空名義あるいは無記名の定期預金にするなどして所得を秘匿した上、同五四年三月一四日京都市右京区西院上花田町一〇番地所在の所轄右京税務署において、同税務署長に対し、昭和五三年分の総所得金額が一四、五〇八、九三一円で、これに対する所得税額が二、九四一、三〇〇円(この金額には計算上の誤りがある。)である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、右年分の正規の所得税額二五、三〇九、九〇〇円と右申告にかかる総所得金額に対する所得税額二、九五一、九〇〇円との差額二二、三五八、〇〇〇円を免れ
第二 昭和五四年分の総所得金額は五九、五九〇、〇四九円で、これに対する所得税額は二九、三一五、四〇〇円であったにもかかわらず、前同様の不正の方法により所得を秘匿した上、同五五年三月一五日前記右京税務署において、同税務署長に対し、同五四年分の総所得金額が一五、八八二、二七七円で、これに対する所得税額が三、五三三、三〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、右年分の正規の所得税額二九、三一五、四〇〇円との差額二五、七八二、一〇〇円を免れ
第三 昭和五五年分の総所得金額は六〇、九一三、〇三三円で、これに対する所得税額は三〇、四五二、〇〇〇円であったにもかかわらず、前同様の不正の方法により所得を秘匿した上、同五六年三月一三日前記右京税務署において、同税務署長に対し、同五五年分の総所得金額は一七、九七二、七〇八円で、これに対する所得税額は四、六一一、九〇〇円(この金額には計算上の誤りがある。)である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、右年分の正規の所得税額三〇、四五二、〇〇〇円と右申告にかかる総所得金額に対する所得税額四、七五六、九〇〇円との差額二五、六九五、一〇〇円を免れ
たものである。
適用した罰条
昭和五六年五月二七日法律第五四号による改正前の所得税法二三八条。
刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、一八条、二五条一項。
(裁判官 横山秀憲)