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京都地方裁判所 昭和60年(わ)387号 判決

判決主文

被告人を懲役二年及び罰金六、〇〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金八万五〇〇〇円を一日に換算した期間(端数は一日に換算する)被告人を労役場に留置する。

この裁判の確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

(罪となるべき事実の要旨)

被告人は、京都市伏見区横大路橋本二五番地等において、パチンコ店及び飲食店を経営しているものであるが、自己の右事業に関し、所得税を免れようと企て

第一 昭和五六年分の総所得金額が、一億六、四六八万五、四五四円、これに対する所得税額が一億七〇八万二、三〇〇円であるのにもかかわらず、収支に関する記帳を行わず、右パチンコ店等の営業により得た所得の一部を仮名又は家族名義の預金として留保するほか、銀行借入金の返済に充てるなどの行為により、その所得金額のうち、一億四、八一九万三、四五四円を秘匿した上、同五七年三月九日、同区鑓屋町所在の所轄伏見税務署において、情を知らない李世永を介し、同署長に対し、総所得金額が一、六四九万二、〇〇〇円で、これに対する所得税額が四三四万一、一〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の正規の所得税額一億七〇八万二、三〇〇円との差額一億二七四万一、二〇〇円を免れ

第二 同五七年分の総所得金額が、一億九、九三九万九、一四六円で、これに対する所得税額が一億三、三三七万八、八〇〇円であるにもかかわらず、収支に関する記帳を行わず、右飲食店の営業を妻金蓮子の営業に仮装し、各営業により得た所得の一部を仮名又は家族名義の預金として留保するほか、不動産取得資金に充てるなどの行為により、その所得金額のうち、一億六、五一九万八、〇六七円を秘匿した上、同五八年三月一四日、同税務署において、情を知らない右李を介し、同署長に対し、総所得金額が三、四二〇万一、〇七九円で、これに対する所得税額が一、四〇一万七、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の正規の所得税額一億三、三三七万八、八〇〇円との差額一億一、八九一万六、三〇〇円を免れ

第三 同五八年分の総所得金額が、一億六、三三六万四、六〇一円で、これに対する所得税額は一億六二二万八、九〇〇円であるにもかかわらず、収支の記帳を行わず、右飲食店の営業を妻金蓮子の営業に仮装し、各営業により得た所得の一部を仮名又は家族名義の預金として留保するほか、不動産取得資金、建築資金などに充てるなどの行為により、その所得金額のうち、一億四、三八八万四、六〇一円を秘匿した上、同五九年三月一五日、同税務署において、情を知らない右李を介し、同署長に対し、総所得金額が一、九四八万円で、これに対する所得税額が五九〇万一、〇〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、同年分の正規の所得税額一億六二二万八、九〇〇円との差額九、八六六万八、六〇〇円を免れ

たものである。

(累犯の加重原因である前科)

なし

(適用した罰条)

一、所得税法二三八条一項、二項、一二〇条一項二号

二、刑法四五条、四七条本文、一〇条、四八条二項

三、刑法一八条

四、刑法二五条一項

昭和六〇年九月二七日

裁判所書記官 上田喜久夫

(裁判官 松丸伸一郎)

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