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仙台地方裁判所 昭和31年(わ)101号 判決

主文

被告人を懲役四月に処する。

この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。

訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理由

(本件犯行までの経過)

国鉄労働組合は、昭和三〇年一一月頃、その全国大会において、年末手当二箇月分獲得、二、〇〇〇円ベースアツプ、不当処分の撤回、仲裁裁定の完全履行、定員増加、被服の改善などの要求項目を掲げ、これらの要求の貫徹を目指して昭和三〇年度秋季年末斗争の実施を決定し、同組合中央斗争委員会は、右大会決定に基づき、その第一波斗争として、同年一一月二四日から同月二六日までの間各地方本部は運転に関係のある駅の二ないし四個所を斗争実施場所に指定したうえ遵法斗争及び職場大会を併せて行う、など具体的斗争方法並びに実施要領を決定し、これを各地方本部斗争委員会に指令したので、仙台地方本部斗争委員会においても、右指令に基づき斗争拠点として同月二四日から同月二六日まで三日間、毎日宮城及び福島の両県に各一個所づつ、合計六個所の駅を選定して斗争を実施することとし、その結果同月二五日には東北本線瀬峯駅において斗争が実施されることとなつた。

被告人は、当時、同組合中央斗争委員であつたが、右第一波斗争に際し仙台地方本部における斗争実施の指導、組合員の団結強化、組合情報の交換などの任務を帯びて、いわゆるオルグとして同月二〇日頃中央斗争委員会から仙台地方本部へ派遣されたものである。

(罪となるべき事実)

被告人は、昭和三〇年一一月二五日午前七時頃、前記瀬峯駅での斗争を統率するため、宮城県栗原郡瀬峯町所在の同駅に到着し、同日午前九時頃から同駅休憩室において開催された組合員の職場大会に出席していたが、

第一、同日午前九時四〇分頃、右職場大会の会場より出て、仙台地方本部執行委員本名六郎と共に同駅本屋の北方約四四〇メートルの地点にある北部転てつ手詰所に赴き、同所において、当日北部転てつ手の代務として勤務中の同駅予備駅手兼予備構内手小丸文雄に対し、職場大会に出席するよう説得していたところ、丁度そのとき、当日の当務助役である池田貞一が、下り二一一列車(九時五二分三〇秒同駅着、一分間停車)の到着に備え、右小丸に対し、電話で五一号転てつ器の転換を命じたが、同人が被告人等から説得されていた際でもあり、且つ被告人が同人の側で電話の内容を聞き入つていたため、「今は転換できない。」旨返答し、これを受けた同助役もその状況から、組合員が転てつ器の転換を阻止しているものと察知し、自ら転てつ器を転換するほかはないと考え、ただちに同駅事務室を出て五一号転てつ器に向つたが、被告人は、前記転てつ手詰所において、同助役の歩いて来る姿を認め、同詰所を出て同助役の方にかけ寄り、駅本屋より約二九六メートルの地点にある五二号(ロ)転てつ器付近の線路上において、「話があるから待て。」などと云いながら同助役の前に両手をひろげて立ちふさがり、同助役がこれを避けてなおも東側へ進もうとするや、更に両手をひろげたうえ、右手を同助役の左肩にあて、左手をその右脇下にさし入れ同助役を抱き止めて暴行を加え、前記五一号転てつ器への前進を阻止し、もつて同助役の職務の執行を妨害し、

第二、同日午前一〇時五〇分頃、同駅駅長佐藤安太郎が上り八五四列車(同駅一〇時五〇分通過)の通過時刻が間近なのにこれを通過させるためには定位に復すべきはずの五一号転てつ器がその前の下り四五列車(同駅一〇時一二分発)通過時の反位のままになつていたため、それが組合員等の手により転てつ器の転換作業が妨げられているためであることを知り、右上り八五四列車の通過に備えて、自ら転換作業を行うべく、当時足の切開手術を受けたばかりで苦痛のため歩行困難の状態にあつたにもかかわらず、駅本屋から出て杖をつきながら五二号(イ)転てつ器手前付近にさしかかつたが、被告人は、前記転てつ手詰所においてこれを見るや、当時仙台地方本部斗争副委員長として斗争に参加し、同所にいた斎藤実と互いに意思連絡のうえ、同駅長の前進を阻止して転てつ器の転換を妨害する目的で、同駅長の方へ進み寄り、「駅長さん、病気なのだから無理をしないで下さい。」などと云いながら、歩行困難な同駅長の介添えにかこつけ、被告人は右側から、斎藤は左側から、それぞれ同駅長の腕を抱きかかえるようにしてつかまえそのままの姿勢で右五二号(イ)転てつ器まで歩いたうえ、同所において強く同駅長の腕を押えて停止させ、同駅長がこれを排除して進もうとするや、被告人において、前記転てつ手詰所にいた組合員等に対し、「駅長は病気だから休ませろ。」と命じ、これに呼応して右斎藤実及び当時仙台支部執行委員長で動員者の一人として同斗争に参加し、前記詰所にいた石垣徳哉の両名が被告人と互いに意思連絡のうえ、同駅長の両腕をとつて前記転てつ手詰所の前まで連れて行き、無理にその中へ入れようとして、交々その両腕を引つぱるなどの暴行を加え、もつて同駅長の職務の執行を妨害し

たものである。

(証拠の標目)(略)

(法令の適用)

被告人の判示第一の所為は刑法第九五条第一項に、判示第二の所為は同法第九五条第一項、第六〇条に該当するが、これらは同法第四五条前段の併合罪であるから、所定刑中いずれも懲役刑を選択したうえ、同法第四七条本文、第一〇条に従い、犯情の重い判示第二の罪の刑に法定の加重をした刑期範囲内で、被告人を懲役四月に処し、情状により刑の執行を猶予するのを相当と認め、同法第二五条第一項第一号により、この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。なお、訴訟費用については、刑事訴訟法第一八一条第一項本文を適用して、全部被告人に負担させる。

(弁護人の主張に対する判断)

第一、被告人の行為が暴行に当らない旨の主張について。

弁護人は、被告人の判示各所為につき、池田助役に対しては、同助役と話合うために立ち止らせようとして両手をひろげてその前に立つただけであつて、その身体や着衣に手をふれてはいないし、また佐藤駅長に対しては、当時足を痛めて歩行困難な状態にあつたので同駅長の歩行をたすけるために肩を貸したものであり、いずれも暴行に該当するような行為はなかつた旨主張する。しかし、前示認定のとおり、被告人は、池田助役に対しては、その道路に両手をひろげて立ちふさがつたばかりでなく、右手を同助役の左肩にあて、左手をその右脇下にさし入れて抱き止めるという行為に及んだことは証拠上明白であり、また佐藤駅長に対しては、前記五二号(イ)転てつ器に到るまでの被告人及び斎藤の両名が両側から腕を抱えたまま歩いた状況は、その外見からはなる程肩を貸すという行為と見ることもできようが、後述のようにそのときの被告人等の真意が同駅長の身体保護のみにあつたとは到底認められないばかりでなく、同転てつ器に達したとき強く腕を押えて同駅長の歩行を停止させ、更に同駅長を転てつ手詰所の中へ入れようとして無理に腕をとらえて引つぱるという行為に至つてはもはや単に身体を保護し休息させるためになしたものとは見ることができない。これらの行為はいずれも相手の身体に直接力を加え、その行動を抑止したものであつて、人の身体に対する不法な有形力の行使であることは明らかであり、刑法第九五条第一項の公務執行妨害罪の構成要件としての暴行に該当する行為であることは多言を要しない。

第二、被告人に公務執行妨害の意思がない旨の主張について。

弁護人は、被告人が前記のような各所為に出たのは、池田助役に対しては同助役と話し合うために同助役をその場に立ち止らせるため、また佐藤駅長に対しては同駅長の歩行をたすけ休息させるためであり、且つまたいずれの場合も池田助役及び佐藤駅長が公務執行中であるとの認識を欠いていたのであるから被告人には公務執行妨害の故意がない旨主張するが、この主張は、次に述べるとおり、到底そのまま肯認することのできないものである。

すなわち当日瀬峯駅で開催された職場大会は、前記のとおり、中央斗争委員会からの指令に基づいて行われたものであるが、職場大会が就業時間内に行われ、勤務中の組合員をもこれに参加させるときは、必然的に業務の正常な運営を阻害する効果を生ずるところから、特に争議行為を全面的に禁止されている公共企業体等の労働組合がこれを斗争方法の一つとしてしばしば用いていることは周知の事実である。そして、本件職場大会も、職場大会本来の機能・目的のほかに間接的に列車の正常な運行に支障をきたすという効果をも企図されていたであろうことは、中央斗争委員会の発した指令において、今次斗争の具体的斗争方法として、特に、運転に関係のある駅のうち二ないし四個所において遵法斗争と職場大会を併せ行うこととし、仙台地方本部斗争委員会がこの指令に基づき、同地方本部における実力行使の方法として職場大会を採用することとした(証人戸田菊雄の供述速記録)という事実によつても推認するに難くはない。また、被告人が、判示第一の所為の前に北部転てつ手詰所に赴いたのは、その付近に勤務中の同駅職員に対し職場大会に出席するよう説得するためであつたというのであるが、小丸文雄の検察官に対する第一回供述調書によれば同人がそのとき清掃中の五一号(ロ)転てつ器の位置から被告人及び本名六郎の両名に伴われて右詰所へ行く途中、五二号転てつ器を転換しようとしたところ、被告人が「ポイントを返さないでくれ。」と云つてこれを止めようとした事実、右詰所の中へ入つてから小丸が駅事務室へ電話で連絡しようとしたところ、右本名がその前に立ちふさがつて電話をかけさせなかつた事実、小丸が被告人等の列車運行阻害の目的を推察して、本名に対し「どの列車が目標ですか。」と質問したのに対し同人がダイヤを参照しつつ「四五列車だ。」と返答した事実、小丸が右四五列車の前の二一一列車の通過に備えるため、「ポイントを返してくれるから。」と云つて立ちかけたところ、被告人が詰所の入口に立ちふさがつて同人を詰所より外へ出そうとしなかつた事実、が認められ、また、小丸が職場大会に出席した後は、北部転てつ手詰所の周辺にはすでに組合員である同駅職員は一人も残つておらず、従つて職場大会参加説得の必要はなかつたにもかかわらず、なお被告人等一〇数名の組合員がその付近に待機していたのであり、これらの事実を綜合すれば、被告人等は、北部転てつ手詰所に赴き、その場所に待機していたのは、組合員である同駅職員を説得するためばかりでなく、就業時間内職場大会による列車運行の阻害という斗争の効果を確保し、非組合員である駅長、助役等の手によつて作業が行われその斗争の効果が減殺されることのないようにその場所において看視するためであつたことは明らかである。そして、小丸文雄の前掲検察官調書によれば、同人が池田助役からの電話を受話中被告人がその受話器に耳を寄せて通話の内容を聞いていた事実があり、その直後転てつ手詰所の窓から池田助役の歩いてくる姿を認めると同時に、被告人は一人小丸から離れて同助役の方に小走りで走つて行つたという事実も認められるので、これらのことからすれば、被告人は同助役が自ら転てつ器の転換をするために来たものであることを察知し、これを阻止するために同助役の方に向つたものであることを推認するに十分である。佐藤駅長に対しても同様であつて、右のような状況のもとにあつて、被告人が同駅長の来た目的を知り得ない筈はないし、同駅長が歩行の困難な状態でかなりの長い距離をあえて歩いて来たという異常な事態を見たのであるから、当然そのわけをたずねるのが普通であるのに、「無理をしないで休んで下さい。」と云つただけで、誰も同駅長の目的・用務を全然問い質していないのは、そうするまでもなく同駅長が来たわけを知つていたからにほかならない。従つて、被告人が池田助役及び佐藤駅長のいずれに対してもその公務の執行中であることの認識を有し、これを妨害する意図のもとに本件各所為に出たものであることは明らかである。

第三、池田助役及び佐藤駅長は転てつ器操作の権限を有しない旨の主張について。

弁護人は、転てつ器の操作は、鉄道の運転に関係のある従事員の考査手続(昭和二七年一二月二七日総裁達七五〇)所定の転てつ手としての考査に合格したものでなければ行うことができないものであり、池田助役及び佐藤駅長はいずれも右転てつ手としての運転考査を経ていないのであるから、転てつ器操作の権限を有せず、従つて本件における両名の職務の執行は適法な公務の執行とは云えない旨主張する。

当裁判所の証人池田貞一に対する尋問調書及び第八回公判調書中証人佐藤安太郎の供述記載によれば、右両名とも転てつ手としての運転考査に合格したことがないことは弁護人の指摘するとおりである。しかし、その運転考査を経ていないということは、右両名の転てつ器を操作する権限の有無には直接関係するものではないと考える。すなわち、前記考査手続は、その第一条に規定するとおり、運転に関係のある従事員に対して、心身機能の健全と関係規程の理解の程度を確認して、運転の安全を確保するために設けられた制度であるが、同手続所定の考査の対象となる運転従事員は一定期間(一年又は三年)毎にその考査を受けねばならないのであり(第六条第一項)、また、考査の結果不適格とされた者については、他の適当な業務に転じなければならない(第七条第一項)とされているだけであるから、不適格者といえども他の業務に転じられるまでは従前の地位に留まるわけであつて当然その職務に携わることを禁止されるものではないと解せられる。これらの規定に鑑みれば、運転考査は、運転関係従事員について、常時その適性の有無に注意し適切な人員配置を行うための方法にすぎず、これによつて職員の権限の有無までを左右するものではないと解すべきである。そして、権限の有無は、もつぱら、当該企業体の職制を定める組織規程において職務の範囲として定められているところによつて決すべきであるところ、運輸従事員、職制及服務規程(大正一四年四月一〇日達二四七)によれば、駅長の職務は「所属員ヲ指揮監督シ、営業所、操車場又ハ信号場ニ属スル一切ノ業務ヲ処理ス」と規定され、また助役の職務は「駅長ヲ補佐シ又ハ之ヲ代理ス」と規定されているのであるから、この規程によれば駅長は当該駅に属する一切の業務を処理する権限を有するものであり、転てつ器の操作もまた駅に属する業務の一つとして当然駅長の権限内に入るものということができる。従つて、職制上は、駅長は、緊急止むを得ない場合に限らず、いつでも転てつ器の操作をなす権限を有し、ただ実際上駅には駅長の権限を分掌し転てつ器の操作を専門的に取扱う所属職員があるので駅長自ら転てつ器を操作することは普通はないというにすぎないのである。従つて日本国有鉄道職員服務規定(昭和二四年六月八日総裁達二七)の第三六条は服務の要領として当然のことを注意的に規定したものであると解するのが相当である。池田助役についても、判示第一の所為の行われた当時は佐藤駅長が休暇中で不在であるため、同助役が当務助役として駅長を代理し、駅の一切の業務を処理する権限を有していたものであるから、同助役の転てつ器の操作の権限についても駅長と同様に解することができる。結局、右両名とも転てつ器操作の権限を有していたことになるから、右両名が自ら転つてつ器の転換操作を行うために転てつ器の方へ向う行為は適法な職務の執行といわなければならない。

第四、被告人の各所為が正当な組合活動として違法性を阻却される旨の主張について。

弁護人は、仮に被告人の各所為が刑法第九五条の公務執行妨害罪の構成要件に該当するとしても、それは、労働組合法第一条第二項本文の正当な争議行為であつて、平和的説得の範囲を越えるものではないから、刑法第三五条により違法性が阻却され、又、被告人は国鉄の職員として、公共企業体等労働関係法(以下公労法という。)第一七条により、争議行為を全面的に禁止されてはいるけれども、同法は同条違反の効果として解雇の制裁を規定したのみで罰則の定めはなく、同法第三条も労働組合法第一条第二項の適用を除外してはいないから、公共企業体等の職員の行つた争議行為や組合活動についても刑事免責が適用されるべきである、と主張する。

そこで、先ず、公労法第一七条違反の行為に対する労働組合法第一条第二項の適用の可否について考えると、公共企業体等の職員及びその組合は公労法第一七条により、同盟罷業、怠業、その他業務の正常な運営を阻害する一切の行為を禁止されているが、このように争議行為が全面的に禁止されるのは、公共企業体が一般の私企業とは異なり、国民全般の利害に関係するという国家的重要性、公益的公共的性格を有することに鑑み、従業員の労働組合活動に対しても業務の正常な運営を確保する必要があるからであつて、結局それは公共の福祉の維持という政策的な理由による禁止であり、公共企業体等の職員の争議行為が本来社会倫理的に非難さるべき性質の行為であるからではない。従つて、公労法第一七条に違反する行為は、公労法上の違法行為ではあるが、そのことがただちに刑法上の違法行為を意味するものと解すべきではない。それが社会倫理的規範に反するものである場合にはじめて刑法による処罰の対象となるものであるから、本来正当な争議行為として許容される範囲内の行為であれば、社会的相当行為として刑法第三五条の適用を受け違法性を阻却されるべきものである。従つて、この点に関するかぎり弁護人の主張は正当である。

そこで、被告人の本件各所為が、労働組合法第一条第二項本文に該当する正当な組合活動と云えるか否かについて検討することとする。前に説明したところにより、被告人の本件各所為が、労働者の経済的地位の向上という目的達成のためになされた争議行為であることは明らかであるが、それは、就業時間内の職場大会による列車運行の阻害の効果を確保するために非組合員による作業を阻止することを目的とし、駅長及び助役の身体に直接有形力を加えてその行動を制圧し、遂に転てつ器転換を断念せしめたものであるから、いわゆる平和的説得の範囲を越えていることは明白である。しかし、当裁判所は、ピケツテイングの正当性の限界として、いかなる場合でも平和的説得の範囲内に止まるべきものとは考えていないし、また暴行、公務執行妨害など刑法の構成要件に該当する暴力の行使があればただちに不当な争議行為として刑法第三五条の適用を否定されるべきであるとも考えてはいない。けだし、労働組合法第一条第二項但書は、労働組合の行為であるという理由だけで暴力の行使までが正当な行為とされてはならないということを注意的に規定したにすぎないのであつて、暴力の行使といえども正当な争議行為又は組合活動として許容される範囲内の行為であれば社会的相当行為として違法性を阻却されてよい場合もあるからである。しかし、本件の場合のように、単に組合員である職員の労務の提供を拒否することによつて業務の正常な運営を阻害するというだけに止まらず、使用者側の非組合員が自ら業務を遂行しようとするのに対し、その身体に対し直接暴行を加えて、その行動を制圧するという行為は正当な争議行為として許容される範囲を逸脱したものというほかはなく、もはや社会的相当行為と見ることはできないのであつて、刑法の構成要件に該当する限り、刑法上の違法行為として処罰を免れることはできないものといわなければならない。

よつて主文のとおり判決する。

(裁判官 佐々木次雄 阿部市郎右 高橋史朗)

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