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仙台地方裁判所 昭和53年(わ)95号 決定 1984年3月21日

本籍

仙台市北目町二番地の二一

住居

同市北目町二番三四号

金融業及び貸家業

金須幸一

昭和六年五月一〇日生

右の者に対する所得税法違反被告事件について次のとおり決定する。

主文

本件公訴を棄却する。

理由

本件公訴事実の要旨は

「被告人は、金融業及び貸家業を営んでいるものであるが、所得税を免れようと企て、昭和四九年度分の総所得金額は二七〇七万五八八三円で、これに対する所得税額は一一〇八万八三〇〇円であるのにかかわらず、貸付金利息収入を除外し、仮名預金を設定するなどの方法により所得を秘匿したうえ、昭和五〇年三月一四日、仙台市中央四丁目五番二号所在の所轄仙台中税務署において、同税務署長に対し、総所得金額は一九九万八四五八円で、これに対する所得税額は一二万五六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、所得税一〇九六万二七〇〇円を免れたものである。」

というのであるが、医師松野正紀作成の死亡診断書(写)及び仙台市長島野武作成の戸籍抄本によると、被告人は昭和五九年三月八日仙台市で死亡したことが明らかであるから、刑事訴訟法三三九条一項四号により本件公訴を棄却することとし、主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 小島建彦 裁判官 片山俊雄 裁判官 加藤謙一)

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