大判例

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仙台高等裁判所 昭和25年(う)686号 判決

現行犯人は何人でも逮捕状なくしてこれを逮捕することができることは刑事訴訟法第二百十三条の規定するところであつて、被害者田中善蔵の米の輸送が食糧管理法に違反して為されたことが窺知されるのであるから、被告人が当時同人を検察官又は司法警察職員に引渡す目的で逮捕したものであつたとすれば、被告人の行為は罪とならないとする主張は容認されるところ、当時の被告人としては、毫も前示田中善蔵を検察官又は司法警察職員に引渡す考はなく、却つて大内文太郎の依頼に基き、同人を逮捕して脅迫し、場合によつては金員を喝取できるかも知れないという気持から逮捕したのであることが記録上認められる本件においては、被告人の判示所為を以て刑事訴訟法第二百十三条にいわゆる現行犯人の逮捕を以て論ずることはできないのである。

(後略)

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