大判例

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仙台高等裁判所 昭和25年(う)904号 判決

原判決が第一の二及び四において、被告人が原審相被告人花見ヒサイ方納屋で鈴木要から同人が花見方より盜んだものであることの事情を知りながら粳籾四斗入各二俵をいずれも代金二千円で買い受け内一俵宛を同所より自宅迄運搬移動した事実を認定しこれに対し賍物故買罪と食糧管理法違反の罪の併合罪として処断したことは所論のとおりであるが、粳籾を盜品たるの情を知りながら買い受けた所為と右粳籾を運搬した所為との間には客観的に観察して通常手段結果の関係もないし、また、右のように運搬した所為が当然前者の賍物故買の罪に吸収包含されるものと解すべきでもなく、この場合は賍物故買罪の外に更に賍物運搬罪が成立しない場合とは異なると云わねばならぬ。然らば前判決が右認定の犯罪をそれぞれ併合罪として処断したことは正当であつて何等擬律錯誤の違法はない。

また、食糧管理法にいわゆる主要食糧たる粳精米または粳籾を法定の除外事由のない場合にこれを輸送し、または輸送の委託をした場合には、食糧管理法違反の罪が成立することは、食糧管理法、同法施行令並びに同法施行規則の関係規定に照らし一点の疑を容れないところであつて、本件について云えば、当時の食糧管理法施行規則第二九条列挙の事由の存しない限り、たとえ籾を精米とするため共同作業所に運搬し出来上つた精米を共同作業所より自宅迄運搬した場合であつても犯罪の成立を妨げるものではないのである。

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