大判例

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仙台高等裁判所 昭和27年(う)874号 判決

本件起訴状の公訴事実によれば訴因は十四個の業務上横領を併合罪として起訴したものであるところ、原審はこれを一個の犯罪事実(横領の総額は減額されている)と認定し、判示したことは所論のとおりである。しかしながら業務上横領の所為は、被害法益が単一であり、それが単一若しくは継続意思の発動に基き敢行された場合においては、たとえ行為が数個であつてもこれを包括して観察し、一罪と認むるを相当とするところ、原判決挙示の証拠を綜合考覈するに、被告人は十四回に亘り原判示の金員を擅に領得したものであることが認められるのであるが、その犯意は一個に出ずるものと推測することができるのであるから、たとえ右領得行為が多数回に亘るとしても、それは領得方法の態様に過ぎないものと解すべく、かかる場合に於て訴因変更の手続を要せず、右事実につき一個の業務上横領の事実と認定し得るものといわなければならない。

(後略)

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