仙台高等裁判所 昭和28年(う)177号 判決
原判決挙示の証拠を参照すれば、前記原判示第四に於て交付をうけた金千三百円はこれを第九に於て、第五に於て交付をうけた金二千円は千円及び五百円宛これを第八(第八の九月二十日頃とあるのは同月二十四日頃の誤と認められる)、第十一及び第十二(第十二の金千円とあるのは金五百円の誤と認められる)に於て、第六(第六の九月二十七日頃とあるのは同月二十三日頃の誤と認められる)に於て交付をうけた金千円はこれを第十に於て、第七に於て交付をうけた金五百円はこれを第十三に於て夫々供与したものであることが明かである。されば被告人の右金員受交付の各所為は夫々唯右金員供与の各所為の一過程に過ぎないものであつて、当然右各金員供与罪中に吸収されて別罪を構成しないものと解すべきである。従て、擬律上単に供与罪の法条のみ適用すべきであるのに受交付罪の法条をも適用して夫々併合罪として処断した原判決は、判決に影響を及ぼすことが明かな法律の誤をおかしたもので、破棄を免れない。
(後略)