大判例

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仙台高等裁判所 昭和40年(ネ)415号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕菱川泰治が石応寺所有の旧四六番の二宅地の一部を賃借していたこと、昭和二九年八月三日本件土地が石応寺の換地予定地に指定され、同時に右賃借権の換地予定地として本件土地が菱川泰治に指定(使用開始の日は昭和二九年八月四日)されたことは前記のとおりであるから、菱川泰治は本件土地につき右使用開始の日以降換地処分の公告がなされる日まで従前の土地について有した賃借権と同一内容の使用収益権を与えられたものであり(旧特別都市計画法第一四条、土地区画整理法第九九条、土地区画整理法施行法第五条、第六条)、その後昭和三二年八月一四日に至り前記のとおり第二次変更処分により本件土地が被控訴人の換地予定地に変更されたけれども、右第二次変更処分がなされたことにより、一旦なされた菱川に対する前記の換地予定地指定の行政処分が当然に効力を失つたものと解することはできないし、その際菱川に対して前記賃借権に対する換地予定地の指定処分を取消す旨の処分がなされたことを認める証拠も存しないから、菱川泰治は前記換地処分の公告がなされた昭和三五年五月一一日までは本件土地を使用収益する権限を有していたものというべきであるが、菱川の賃借権についてその目的となるべき土地につき本換地処分がなさたたことについては何ら主張も立証もなく、むしろ弁論の全趣旨によると、右の本換地処分はなされなかつたものであることが明らかである(菱川の従前の土地に対する賃借権について賃借権の登記がなされていた形跡はないし、菱川が事業施行者に対し賃借権の申告をしていなかつたことは当事者間に争いがないのであるから、岩手県知事が右賃借権について本換地処分をしなかつたのも違法ではないといわねばならない。土地区画整理法第八五条第五項)から、菱川に対しなされた前記賃借権に対する換地予定地の指定は右公告の日はその効力を失うと共に菱川の従前の賃借権も消滅し、その翌日以降菱川は本件土地を占有使用する権限を有しなくなつたものといわねばならない(土地区画整理法第九九条、第一〇三条第四項、第一〇四条)。(村上武 松本晃平 伊藤和男)

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