仙台高等裁判所 昭和54年(ネ)173号
主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
事実
第一当事者双方の求めた裁判
一 控訴人
1 原判決を取り消す。
2 控訴人と被控訴人間の仙台地方裁判所昭和四六年(ヨ)第一七四号地位保全等仮処分事件の同年七月五日付仮処分決定及び同裁判所昭和四六年(ヨ)第三七五号賃金支払仮処分事件の同年一〇月八日付仮処分決定は、いずれもこれを認可する。
3 訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。
二 被控訴人
主文同旨。
第二当時者双方の主張(略)
第三証拠(略)
理由
一 当裁判所も、控訴人の本件各仮処分申請は、被保全権利の疎明を欠くものであり、保証をもって疎明に代えることも相当でないから、本件各仮処分決定はこれを取り消し、本件各仮処分申請はこれを却下すべきものと判断する。
その理由は、原判決の理由説示と同一であるからこれを引用する(ただし、原判決四四枚目裏一行目の「第五五」から同二行目の「四九号証」までを「第五五、八三ないし八五、九〇及び九一号証」と訂正し、同二行目の「(12)右の」から同七行目の「答弁したこと、」までを削除し、同七行目の「(13)」を「(12)」と訂正し、同一〇行目の「しかし」から同四五枚目表三行目の「又、」まで、同九行目の「(13)」及び同五〇枚目裏七行目の「ところで、」から同五一枚目表六行目までを削除し、同五一枚目表八行目の「甲第五九、」を「乙第一八、甲第」と、同六八枚目裏三行目の「四六」を「四一」と、同八〇枚目裏九行目の「その形式及び趣旨」を「弁論の全趣旨」と訂正する。)。当審における証拠調の結果によっても、右の結論を左右するに足りない。また、当審における控訴人の前記各主張事実についても、その事実が疎明されたものとはいいがたい。特に、控訴人は、本件仮処分事件の本案訴訟である仙台地方裁判所昭和四六年(ワ)第六七三号雇用契約確認等請求事件につき、全部敗訴の判決を受け、その控訴事件である仙台高等裁判所昭和五四年(ネ)第一七二号雇用契約確認等請求控訴事件について、控訴棄却の判決を受くべきで、いずれも本訴請求が理由のないことに基づくこと、本案訴訟における当事者双方の主張及び証拠関係が本件におけるものと実質的に同一であることは、いずれも当裁判所に顕著であり、この点からみても、本件各仮処分申請については、控訴人が被保全権利を有することの疎明がなかったものというべきである。
二 よって、他に判断を進めるまでもなく、本件控訴は理由がないからこれを棄却し、控訴費用の負担につき、民事訴訟法九五条、八九条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 奈良次郎 裁判官 伊藤豊治 裁判官 石井彦壽)