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仙台高等裁判所秋田支部 事件番号不詳 決定

右当事者間の損害賠償請求事件について、右補助参加申立人が控訴人のために補助参加の申出をすると同時に控訴の申立をしたところ、被控訴人両名がこれに対して異議を述べたので、当裁判所は次のとおり決定する。

主文

本件参加の申出を許可する。

理由

一  本件参加申出の理由の要旨は、控訴人が、交通事故によつて補助参加申立人および被控新人両名に対し各自金一五四万一、九五三円の損害賠償請求権があるとして原審に訴を提起したところ、原審は、補助参加申立人に対してのみほぼ右請求金額を認容しながら、被控訴人両名に対する請求を棄却した。しかしながら、右交通事故については被控訴人下山にも徐行義務違反の過失があつて、同被控訴人は民法七〇九条によりまた被控訴人成田は自賠法三条によつて控訴人に対する損害賠償責任を免れないから、補助参加申立人において控訴人に損害金を全額支払つた場合には、補助参加申立人は、被控訴人両名に対して求償しうる立場にあり、本件訴訟の結果について利害関係を有する第三者にあたるので、控訴人を補助するため参加の申出をするとともに控訴の申立をした、というのである。

二  民訴法六四条によれば、訴訟の結果に付き利害関係を有する第三者はその訴訟の繋属中当事者の一方を補助するため訴訟に参加することができるのであるが、右にいう訴訟の結果に付き利害関係を有する第三者とは、その訴訟の訴訟物たる権利または法律関係の存否について私法上または公法上の権利関係ないしは地位になんらかの法律上の影響を受ける関係にあるものと解せられている。ところで、本件において控訴人の主張するところは、補助参加申立人が保有し運転する乗用自動車と被控訴人成田が保有し同下山運転の貨物自動車とが交差点において接触衝突し、その反動で下山車が附近を通行中の控訴人に衝突して傷害を受け損害を被つたというのであつて、一件記録によつて右主張事実を一応認めることができる。そして、右事実関係の下において、もし被控訴人下山の過失が認められるならば、補助参加申立人と被控訴人両名は、本件事故によつて控訴人が被つた損害を各自賠償する責に任ずべき関係にあるから、補助参加申立人が控訴人に対して本件事故によつて同人の被つた損害を賠償するにおいては、補助参加申立人は、被控訴人両名に対し、補助参加申立人と被控訴人下山との過失の割合に従つて定めらるべき負担部分に応じ求償権を行使しうるものといわなければならない。されば、控訴人と被控訴人両名間の本件訴訟の結果は、将来補助参加申立人が控訴人に損害を賠償した場合において被控訴人両名に対して求償権を行使するに当つて法律上影響を受けるおそれは十分にあるから(本件訴訟が控訴人の勝訴に帰すれば右求償権の行使は容易となり、控訴人の敗訴に終ればその行使が困難となる関係にある)、補助参加申立人は本件訴訟の結果に付き利害関係を有する第三者にあたるものと解するのを相当とする。

よつて、補助参加申立人の本件参加の申出は理由があるからこれを許可することとし、主文のとおり決定する。

(裁判官 恒次重義 柴田久雄 横畠典夫)

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