大判例

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仙台高等裁判所秋田支部 昭和27年(う)65号 判決

別紙一覧表が添付せられていないこと右第四の事実認定に当り起訴状記載の訴因第四の事実を引用していないこと、そして法律の適用において被告人の判示各所為は刑法第二百五十三条に該当するが右は同法第四十五条前段の併合罪であるとして同法第四十七条、第十条、第十四条を適用し犯情の最も重い判示第三の罪の刑に法定の加重を為した刑期範囲内において被告人を処断したことは所論のとおりである。按ずるに右判決書の記載中第四の事実については一応十八ケ所において二十七回に亘る横領の事実を包括した一罪と認めたのではないかと考えてみたが起訴状記載の訴因第四の別紙一覧表によれば(1)の事実は昭和二十三年中川上清作方において約六百円の飲食遊興費の支払を為した事実であり(2)乃至(11)は昭和二十五年二月九日頃から十二月頃迄成田コト方外五ケ所における分で其他は昭和二十六年一月下旬から七月一日頃迄の長内正醇方外十一ケ所の分である。そして原判決引用の各証拠によるといずれも右起訴状の訴因第四の別紙一覧表記載の日時場所金額等と照応し被告人がその保管金を飲食店、料理屋、旅館において飲食遊興した代金債務の支払にあてた点は同一であるが、その期間は昭和二十三年から二十六年七月一日頃に至る長期間でその場所、回数を明示してその間の横領罪を認定したものであつて之を包括した横領の一罪となしたものとは認め難く結局原判決は判示第四の二十七の事実をいずれも併合罪と認定したものと認める外はない然るに原判決書によれば前示の如く右第四の各事実について別紙一覧表が添付せられていないので其の横領金額の合計は明かではあるが各横領罪について金額、日時、場所の判示なく結局罪となるべき事実を明示せず判決に理由を付さない違法があるものといわなければならない。

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