仙台高等裁判所秋田支部 昭和29年(う)43号 判決
被告人は売淫を以て客に接する従業婦として女子一名を斡旋したものであつて公衆衛生と公衆道徳を保持する立場から見てその罪責は軽くないのであるが被告人の犯したのはこの一回に過ぎずそれも従業婦の雇主から間接に依頼されたからであつて被告人の年齢生活環境等を考える時は被告人に対し実刑(懲役六月)を科するのは酷に失する。尤も前科調書によれば被告人は同種事犯により処罰された前歴を有するものであるがこれ等の処分は本件よりも約二十年以前のものであつてこれを本件処断の情状と見ることは当を得ない。