仙台高等裁判所秋田支部 昭和32年(う)67号 判決
起訴状が本件強盗の被害物として原判示自動車に合せてその附属品であるスイツチを記載し原判決がこれをその儘認定しておることは所論のとおりであるがスイツチを奪取しなければ右自動車を運転逃走することは不可能であつたからといつて起訴状は右自動車及びスイツチを包括して一個の強盗行為の被害物として記載したものであり二個の被害物につき夫々強盗罪の成立を認め併合罪として起訴した趣旨でないことはその記載自体に徴し明らかであるから起訴状には何等違法の廉はなく従つて原審の措置を目して不法に公訴を受理したとなすことはできない。
(裁判長裁判官 松村美佐男 裁判官 大島雷三 裁判官 三浦克己)