名古屋地方裁判所 昭和37年(わ)1323号・昭37年(わ)1957号 判決
弁護人は前記登録商標と被告人の使用した判示三種の商標との間には商標法第三七条第一号にいうところの類似性がないと主張するも、右にいうところの商標の類似とは、相互間にその外観(色彩を含め)称呼観念等の上から一般人の目から見て彼此紛らわしく商品の性質製造者等につき混同誤認を生じ易い程度に相似することをいうのであつて、両者を併列対比すれば容易に差異を見出し得るとしても、時と場所とを別にして離隔的に観察するとき彼此混同し誤認を生じ易い場合は相類似するものと解すべきであり、本件の場合登録商標と被告人の使用した商標との間には全般的に見て類似性を有し、ために樟脳とナフタリンという異る商品と同一物と誤認させたりその製造者を同一と一般人に誤認を起さしめる危険のあるものであることが認められると共に、被告人においてこの種の混同誤認を利用して自身発売のナフタリンの売れいきの増大を計ろうと意図したものであることが前判示の各証拠により充分窺い得られるので、弁護人の所論は到底採用の限りではない。