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名古屋地方裁判所 昭和43年(借チ)10号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕二、本件に現われた資料によれば次のことが認められる。

(1) 申立人は相手方から昭和二一年四月一日本件土地を賃料は一カ月八〇円四三銭期間は二〇年、増築、大修繕をなすときは相手方の承諾を要する旨の約定で賃借し、右土地上に木造平屋建建物を建築所有していた。したがつて、右借地契約は非堅固建物所有の借地契約とみなされ、二〇年の期間経過後も申立人の土地使用に対し相手方から異議がなかつたので更に法定更新されて昭和六一年四月一日まで存続することとなつたものである。そして、申立人は数年前右建物を現在のとおりの二階建に改造したものである。なお、賃料はその後漸増されて昭和四二年度は年額五万八四七六円となつていた。

(3) 本件家屋の改築は別紙のとおり総二階にしようとするものであり、この改造後は一階は店舗および事務所とし、二階は住居としようとするものである。

(4) 申立人は本件土地賃借に際し相手方に対し、権利金等を支払つていないし、右改築計画は建築諸法規にも違反しない。

以上のことが認められる。そうすると、本件増改築は土地の利用上相当のものと考えてよい。……

三、附随処分

本件について附随処分として考慮すべき点は賃料と財産上の給付の二点である。前記認定の事実、鑑定委員会の意見その他本件に現われた一切の事情を考慮して次のとおり定める。

(1) 賃料は一カ月一万三六九〇円(3.3m2当り二八〇円)とする。

(2) 本件増改築により申立人が受ける建物利用効率の増加による利益を考慮し申立人は相手方に対し本件土地賃借権価格の約四パーセント二〇万円を支払うべきである。

なお、鑑定委員会は期間を増改築許可の日から二〇年まで延長すべきであるとしているが、当裁判所は現在においても本件賃貸借は昭和六一年四月一日まで存続することとなつているし右期間は更新される可能性もあるから更に数年の短かい期間の延長する必要はないと考える。(奥村義雄)

目録

二、建物の表示

(1) 現存する建物

名古屋市中川区八熊町字寺田

家屋番号 同字第四番

木造瓦葺二階建(登記簿上は平家建)店舗兼居宅

建坪 一階 72.66m2

(登記簿上は65.71m2)

二階 23.22m2

(登記簿上なし)

(2) 改築後の建物

木造銅板葺二階建店舗兼居宅

建坪 一階76.98m2

二階78.06m2

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