名古屋地方裁判所 昭和44年(ワ)2275号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕原告らは亡重雄の昭和四三年分営業利益を算定するにつき同年分所得税申告における決算額の外、減価償却費相当額をも右利益に算入して算出すべきことを主張するのでこの点について判断する。
営業用の施設、機械などの設備はそれを利用する当該営業にとつては不可欠のものであるところ、その設備は或る期間後は機能上、経済上更新の必要が生ずるから設備のための費用は必要経費と同様である。
しかして通常右更新期間は年数が予想せられるので純利益を計上する上においては毎年その利益の一部を減価償却費として控除し、それにて施設機械などを入れる際投入した費用の一部を償い、やがて設備を更新する時に再びそのために資金が投入せられ、長期間の営業経営にはこれが繰り返されることになる。
従つて原告ら主張の減価償却費は亡重雄の逸失利益を算出する上において同人の収入と認めることはできない。
(西川力一 藤井俊彦 柄多貞介)