大判例

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名古屋地方裁判所 昭和46年(タ)112号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕前認定の婚姻継続期間、婚姻が破綻するに至るまでの事情、離婚原因、婚姻継続中における原告の被告家業に対する協力の状況、離婚後における財産取得能力、未成年の二児を含め原告ら母子五人の置かれた状況、さらに被告所有財産が昭和三五年二月ごろから昭和四七年三月にかけて相当数にわたつてすでに他へ譲渡されあるいは担保に供せられ、その登記が了されていることその他諸般の事情を斟酌して考えると、長女由美子および二女清子の親権者を原告と定めかつ財産分与として被告から原告に別紙物件目録<略>記載の不動産を分与するのが相当と認められ、したがつて、被告は原告に右不動産の所有権移転登記手続をなす義務があることになる。

なお、原告請求の慰藉料については、なるほど前掲各証拠によれば、原・被告は前述被告の不貞行為その他の所為により離婚せざるをえなくなり、そのため原告は精神的苦痛を蒙つたことは認められこれに反する証拠はないが、前判断のとおり原告には財産分与として原告請求の全不動産が分与されることになる結果、その中には慰藉料的性格も含められるので、すでに原告の精神的損害は慰藉し尽されることになるものと考えられ、したがつて賠償されるべき原告の損害はもはや存在しないことになるというべきであつて、結局原告の慰藉料を求める請求は認められないことになる。(川上孝子)

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