名古屋地方裁判所 昭和55年(わ)258号 判決
判決主文
被告人清水産洋株式会社を罰金四五〇万円に、被告人卞禹燮を懲役八月に各処する。
被告人卞禹燮に対し、この裁判の確定した日から二年間、右懲役刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
被告会社清水産洋株式会社は昭和四四年七月二九日設立し愛知県一宮市八幡三丁目二番一二号に本店を置いて再生紡毛糸の製造・販売業を営み、同五四年一月五日解散し現在清算中のもの、被告人清水正一こと卞禹燮は同会社の代表取締役として右解散に至るまでの間その業務全般を統轄し、右会社解散後は同会社の代表清算人としてその清算事務を統括しているものであるところ、被告人清水正一こと卞禹燮は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、架空仕入及び架空経費を計上し、簿外の割引債券を購入する等して右会社の所得の一部を秘匿したうえ、
第一 昭和五一年三月一日から同五二年二月二八日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が四、一五七万四、一一五円でこれに対する法人税額が一、五五五万六、一〇〇円であつたのにかかわらず、昭和五二年四月二二日、愛知県一宮市栄四丁目五番七号の一宮税務署において、同税務署長に対し、被告会社の所得金額が一、五七五万三、三三九円で、これに対する法人税額が五二五万五、三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により、右事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額一、〇三〇万八〇〇円の法人税を免れ
第二 昭和五二年三月一日から同五三年二月二八日までの事業年度における被告会社の実際の所得金額が三、〇二五万六、八〇三円でこれに対する法人税額が一、一二四万二、五〇〇円であつたのにかかわらず、昭和五三年四月二六日、前記一宮税務署において、同税務署長に対し、被告会社の所得金額が四五六万四、九二二円で、これに対する法人税額が一二五万八、〇〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により、右事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額九九八万四、五〇〇円の法人税を免れ
たものである。
適用した罰条
法人税法第一五九条第一項、第二項、第一六四条第一項、刑法第四五条前段、第四八条第二項、第四七条本文、第一〇条、第二五条第一項
昭和五五年七月四日
裁判所書記官 佐藤八州夫
(裁判官 吉田誠吾)