名古屋地方裁判所 昭和57年(ワ)415号 判決 1982年4月14日
主文
被告は原告に対し金三八万四八五〇円及びこれに対する昭和五六年五月二二日から支払ずみまで年五分の割合による金員を支払え。
訴訟費用は被告の負担とする。
この判決は仮に執行することができる。
事実及び理由
一 原告は、主文第一、二項同旨の判決並びに仮執行の宣言を求め、その請求の原因を次のとおり述べた。
1 被告は、昭和五六年三月二日午後五時二〇分頃、軽四輪貨物自動車(滋賀四〇え三九六一)を運転中、近江八幡市御所内町二三八番地先の国道八号線上に交わる交差点において、反対側から来た訴外有限会社丸幸梱包所有、訴外辻邦夫運転に係る大型貨物自動車(岐一一て・一三〇)に追突し、辻車両を中破させ、車両修理費として金四三万四八五〇円の損害を与えた。
2 右事故は、一旦停止の標識ある交差点上に於て、既に発進を開始していた辻車両の直前を強引に右折しようとした被告の、前方不注意義務違反・一旦停止義務違反した過失によるものである。
そのため、原告は前記(有)丸幸梱包との間の昭和五六年一月一六日締結に係る自動車保険契約に基づき、同年五月二一日丸幸梱包に対し前記損害額より免責額金五万円を差引いた金三八万四八五〇円を支払い、商法第六六二条の規定に基づいて、被告に対し損害賠償請求権を代位行使する地位を取得した。
3 よつて、原告は被告に対し支弁した前記保険金の求償を得る為、支払保険金元金三八万四八五〇円並びに保険金支払日の翌日たる昭和五六年五月二二日から支払済に至るまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。
二 被告は、適式の呼出を受けながら本件口頭弁論期日に出頭しないし、答弁書その他の準備書面も提出しないから、請求原因事実を自白したものとみなす。
三 右の事実によれば、原告の請求は理由があるからこれを認容し、訴訟費用の負担について民事訴訟法第八九条、仮執行の宣言について同法第一九六条をそれぞれ適用して、主文のとおり判決する。
(裁判官 小島寿美江)