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名古屋家庭裁判所 昭和37年(少)3936号 1962年9月12日

主文

少年を中等少年院を送致する。

理由

少年は、

(一)  昭和三七年○月○日午前九時三〇分頃、愛知県尾西市○○字△△二二番地不○昭○方二階工員寮押入から同所工員○江○喜○所有の現金四、九〇〇円在中の財布一個を窃取し、

(二)  同年○月○日午後八時一〇分頃、名古屋市中村区○○町△丁目一三三番地先道路上において、通行中の愛知県巡査石黒武幸に対し、売春をする目的で「遊んでいかない、一枚でいいわ」などと言い、もつて公衆の目に触れるような方法で人を売春の相手方となるように勧誘したものである。

適条 (一)の事実につき刑法第二三五条

(二)の事実につき売春防止法第五条第一号

少年の性格、保護者の保護能力の欠如等に鑑み、少年の健全な育成を期するためには少年を中等少年院に収容して矯正教育を施す必要があると認め、少年法第二四条第一項第三号、少年審判規則第三七条第一項を適用して、主文のとおり決定する。

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