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名古屋家庭裁判所岡崎支部 平成10年(家)1072号

主文

1  被相続人Aの遺産を次のとおり分割する。

(一)  申立人Xは別紙遺産目録記載3、4、10、11、13ないし17の各物件を取得する。

(二)  相手方Y1は別紙遺産目録記載6の物件を取得する。

(三)  相手方Y2は別紙遺産目録記載2の物件を取得する。

(四)  相手方Y3は別紙遺産目録記載1の物件を取得する。

(五)  別紙遺産目録記載5及び12の各物件を相手方Y2(持分1000分の82)、相手方Y3(持分1000分の151)及び相手方Y4(持分1000分の767)の共有取得とする。

(六)  別紙遺産目録記載7ないし9の各物件を当事者全員の共有取得(持分各5分の1)とする。

2  申立人Xは相手方Y2、相手方Y3及び相手方Y4に対して別紙遺産目録記載5及び12の物件を本審判確定の日から3か月以内に明け渡せ。

3  申立人Xは代償金として、相手方Y1に対して29万3230円、相手方Y2に対して78万5391円、相手方Y3に対して77万6549円、相手方Y4に対して207万8023円をそれぞれ支払え。

4  本件手続費用中、鑑定人Bに支私った費用は、申立人X(8万2143円)、相手方Y1(7万5000円)、相手方Y2(4万2857円)、相手方Y3(3万5714円)、相手方Y4(6万4286円)の負担とし、その余の手続費用は各自の負担とする。

理由

一件記録に基づく当裁判所の事実認定及び法律判断は以下のとおりである。

1  相続の開始、相続人及び相続分

被相続人Aは、平成8年10月27日に死亡し、相続が開始した。相続人は、申立人X、相手方Y1、相手方Y2、相手方Y3、相手方Y4であり、その法定相続分は各5分の1である。

2  遺産の範囲

別紙遺産目録記載の財産が被相続人の遺産であることは当事者間に争いがなく、本件記録によってもこれを認めることができる。もっとも、別紙遺産目録記載9の土地は現在その存在が確認されていないことについて当事者間に争いがない。

3  遺産の評価

本件遺産分割の対象となる遺産の相続開始時における評価は鑑定結果に基づき以下のとおりと認定する。

土地合計      1億4230万円

建物合計          74万円

預貯金等合計    45万2922円

以上合計  1億4349万2922円

4  相続分の算定

遺産全部の評価額合計が1億4349万2922円であることから、各自の相続分はその5分の1である2869万8584円となる。

5  当事者の意見等

(一)  当事者間では、各自の遺産配分比率について申立人Xが84分の23、相手方Y1が84分の21、相手方Y2が84分の12、相手方Y3が84分の10、相手方Y4が84分の18と合意した。

(二)  別紙遺産目録記載3、4及び5の宅地、別紙遺産目録記載10ないし12の建物は現在申立人Xが使用している。また、別紙遺産目録記載6の宅地は相手方Y1が使用している。別紙遺産目録記載1、2の田は現在農協に耕作依頼をしている。

(三)  別紙遺産目録記載13ないし17の預貯金等は申立人Xが保管している。

(四)  申立人Xは別紙遺産目録記載3ないし5の取得を希望し、相手方Y1は別紙遺産目録記載1、2及び6の取得を希望している。

6  当裁判所の定める分割方法

当事者間で合意された配分比率及び遺産の利用状況、保管状況その他一切の事情を踏まえると、次のように分割するのが相当である。

(一)  申立人Xは以下の遺産を取得する。

(1)  別紙遺産目録記載3及び4の土地

(2)  同目録記載10及び11の建物

(3)  同目録13ないし17の預貯金等

(4)  同目録7ないし9の土地のそれぞれの5分の1の持分

(二)  相手方Y1は以下の遺産を取得する。

(1)  別紙遺産目録記載6の土地

(2)  同目録7ないし9の土地のそれぞれ5分の1の持分

(三)  相手方Y2は以下の遺産を取得する。

(1)  別紙遺産目録記載2の土地

(2)  同目録5及び12の不動産のそれぞれ1000分の82の持分

(3)  同目録7ないし9の土地のそれぞれ5分の1の持分

(三)  相手方Y3は以下の遺産を取得する。

(1)  別紙遺産目録記載1の土地

(2)  同目録5及び12の不動産のそれぞれ1000分の151の持分

(3)  同目録7ないし9の土地のそれぞれ5分の1の持分

(三)  相手方Y4は以下の遺産を取得する。

(1)  別紙遺産目録5及び12の不動産のそれぞれ1000分の767の持分

(2)  同目録7ないし9の土地のそれぞれ5分の1の持分

以上の結果、申立人Xは当事者間で合意された配分比率以上の遺産を取得することになる。すなわち、申立人Xが取得する遺産の総額は4322万2922円(別紙遺産目録記載3及び4の評価額が4217万円、同目録記載10及び11の評価額が60万円、同目録記載13ないし17の評価額が45万2922円)であり、上記配分比率により本来申立人Xが取得しうる額は3928万9729円(遺産総額1億4349万2922円の84分の23)であるから、その差額は393万3193円である。したがって、申立人Xは相手方らに対して代償金として393万3193円を支払うべきことになる。

これに対して、相手方らの配分比率上の金額と実際の取得額との差額は以下のとおりである。

Y1  29万3230円

実際に取得しうる評価額 3558万円

配分比率上取得しうる額 1億4349万2922円×(84分の21)= 3587万3230円

差額          マイナス29万3230円

Y2  78万5391円

実際に取得しうる評価額 1971万3598円

配分比率上取得しうる額 1億4349万2922円×(84分の12)= 2049万8989円

差額          マイナス78万5391円

Y3  77万6549円

実際に取得しうる評価額 1630万5942円

配分比率上取得しうる額 1億4349万2922円×(84分の10)= 1708万2491円

差額          マイナス77万6549円

Y4  207万8023円

実際に取得しうる評価額 2867万0460円

配分比率上取得しうる額 1億4349万2922円×(84分の18)= 3074万8483円

差額          マイナス207万8023円

また、別紙遺産目録記載5及び12の物件は相手方Y2、相手方Y3及び相手方Y4の共有となるところ、同物件は現在申立人Xが使用していることから、申立人Xは上記相手方らに対してこれを明け渡す義務がある。

7  手続費用の負担

本件手続中、鑑定人に支払った30万円は、当事者間で合意した配分比率に応じて負担させることとする。したがって、申立人Xは8万2143円、相手方Y1は7万5000円、相手方Y2は4万2857円、相手方Y3は3万5714円、相手方Y4は6万4286円を負担し、その余の手続費用は各自の負担とする。

8  結論

よって、主文のとおり審判する。

遺産目録

(土地)

1 愛知県豊田市<以下省略>   田      650平方メートル

2 愛知県豊田市<以下省略>   田     1015平方メートル

3 愛知県豊田市<以下省略>    宅地  228.09平方メートル

4 愛知県豊田市<以下省略>    宅地  238.01平方メートル

5 愛知県豊田市<以下省略>   宅地  419.83平方メートル

6 愛知県豊田市<以下省略>   宅地  401.10平方メートル

7 愛知県豊田市<以下省略> 公衆用道路  102平方メートル

8 愛知県豊田市<以下省略> 公衆用道路   16平方メートル

9 愛知県豊田市<以下省略>   山林   10204平方メートル

(建物)

10 愛知県豊田市<以下省略>

家屋番号<省略>

木造瓦葺平家建居宅   67.10平方メートル

(附属建物)

符号1木造瓦葺平家建納屋 19.83平方メートル

符号2木造瓦葺平家建物置 17.85平方メートル

符号3木造瓦葺平家建物置 15.53平方メートル

符号4木造瓦葺平家建納屋 14.87平方メートル

符号5木造瓦葺平家建納屋  9.91平方メートル

(ただし、上記符号2ないし5に各記載の附属建物はいずれも存在しない)

上記物件10の建物(主たる建物)につき評価額証明書上の表示

愛知県豊田市<以下省略>

本造瓦葺平家建居宅

床面積 67.09平方メートル(台帳上床面積)

83.30平方メートル(現況床面積)

上記物件10の建物(附属建物符号1)につき評価額証明書上の表示

愛知県豊田市<以下省略>

本造瓦葺平家建物置

床面積 19.83平方メートル

11 愛知県豊田市<以下省略>(未登記建物につき評価額証明書上の表示)

木造瓦葺平家建居宅 床面積 20.66平方メートル

12 愛知県豊田市<以下省略>(未登記建物につき評価額証明書上の表示)

本造トタン葺平家建物置 床面積 34.71平方メートル

(預貯金等)

13 a信用金庫b支店普通預金(口座番号<省略>)

残高(被相続人死亡時)     6万4955円

14 c農業協同組合d支店普通預金(口座番号<省略>)

残高(被相続人死亡時)    10万1300円

15 郵便貯金総合通帳(記号<省略> 番号<省略>)

残高(被相続人死亡時)     5万2851円

16 電話加入権(電話番号<省略>)

評価額 4万3000円

17 債権(厚生年金振込額) 金19万0816円

以上

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