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名古屋高等裁判所 平成2年(行コ)19号 判決 1991年6月12日

岐阜県羽島市竹鼻町三〇六六番地

控訴人

浅野紀幸

同所

浅野あきを

右二名控訴代理人弁護士

竹下重人

岐阜市加納清水町四丁目二二番地の二

被控訴人

岐阜南税務署長 平石金吾

右指定代理人

大圖玲子

山下純

遠藤次男

三輪富士雄

主文

一  本件控訴をいずれも棄却する。

二  訴訟費用は控訴人らの負担とする。

事実

一  当事者双方の申立

1  控訴人ら

(一)  原判決を取り消す。

(二)  被控訴人が<1>昭和六三年九月二六日付で控訴人浅野紀幸の昭和五八年五月一〇日相続開始に係る相続税について再更正(ただし、課税価格四二一五万四〇〇〇円・納税税額二九八万四六〇〇円を超える部分)並びに昭和六一年一一月二七日付及び昭和六三年九月二六日付でした重加算税賦課決定、<2>昭和六一年一一月二七日付で控訴人浅野あきをの昭和五八年五月一〇日相続開始に係る相続税についてした更正(ただし、課税価格四一九三万三〇〇〇円・納付税額七八〇〇円を超える部分)及び重加算税賦課決定(ただし、昭和六三年九月二六日付の再更正及び重加算税賦課決定により減額された後のもの)をいずれも取り消す。

(三)  訴訟費用は第一・二審とも被控訴人の負担とする。

との判決を求める。

2  被控訴人

主文同旨の判決を求める。

二  当事者双方の主張

次のとおり付加、訂正、削除するほか、原判決事実摘示のとおりであるから、これを引用する

1  原判決二枚目裏九行目の「両名」を「銀一」と改め、同一〇行目の「相続した」の次に「(以下右相続を「本件相違」という。)」を加え、同三枚目表九行目の「再更正及び賦課決定」を「『再更正及び賦課決定』」と改め、同裏二行目の「申立」の前に「右異論」を、同六行目の「請求」の前に「右審査」をそれぞれ加える。

2  同四枚目表八行目の「別表」を「別表一」と改め、同一〇行目冒頭から同裏三行目末尾までを次のとおり改める。

「(1) すなわち、本件相続による控訴人らの課税価格は、前記第二次修正申告における申告の内訳(別表一『相続財産等の種類別価格表』の(1)ないし(3)、(4)のうちの『株式・出資』(5)ないし(7)、(9)及び(11)記載の額)の次の(2)のとおりの加算をして算出すべきものであり、その結果算出される本件相続による課税価格は、控訴人紀幸につき七七四〇万七〇〇〇円、同あきをにつき七七一八万七〇〇〇円となる。」

3  同裏五行目の「被告が調査したところ、」を削り、同五枚目表五行目の「算出した」を「算出すべき」と、同裏二行目の「100」を「100円」とそれぞれ改め、同六行目冒頭から同六枚目表三行目末尾までを削り、同五行目の「別表」を「別表二」と改め、同裏九行目の「重加算税」の次に「(その税額は、本判決別表『重加算税の計算について』のとおりである。)」を加える。

4  同一八枚目(別表「本件課税処分の経緯」)の相続浅野紀幸に係る「重加算税」の欄のうち「3,117,000」を「2,895,000」と、「3,192,000」を「75,000」をそれぞれ改める。

5  同二〇枚目(別表二「相続税額の計算明細書」)の付表の「次男」及び「次女」をそれぞれ「二男」、「二女」と改める。

三  立証

原審及び当審の各証拠関係目録記載のとおりであるから、これを引用する。

理由

一  当裁判所も、控訴人らの本訴請求はいずれも失当して棄却すべきものと判断するが、その理由は、次のとおり付加、訂正、削除するほか原判決理由説示のとおりであるから、これを引用する。

1  原判決七枚目裏三行目冒頭から同八枚目表三行目末尾までを次のとおり改める。

「1 控訴人らが本件相続につき請求原因2のとおり当初申告、第一次修正申告及び第二次修正申告をしたことは、当時者間に争いがなく、右第二次修正申告において控訴人らが被控訴人の主張(一)(1)のとおりの内訳の申告をしたことは、控訴人らにおいて、明らかに争わないところであるからこれを自白したものとみなされる。

そして、右のほか特段の事情は窺われないので、右内訳に関する事実については、右申告どおりの額と認めるべきである。」

2  同四行目の「したがつて、」を削り、同五行目の「同表」を「別表一『相続財産等の種類別価額表』の」と、同六行目の「あることになり」を「あり」と、同一〇行目の「甲第三」を「乙第二号」と、同一一行目の「五号証、」を「四号証、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認められるから真正な公文書と推定すべき乙第七号証、当審証人松本光並びに」と、同行の「原告」を「原審及び当審における控訴人」と、同一〇枚目裏一一行目から同一一行目表一行目にかけての「債券乗換移動表」を「『債券乗換移動明細表』」とそれぞれ改める。

3  同一二枚目表四行目冒頭から同六行目末尾までを削り、同九行目の「原告」を「原審及び当審における控訴人」と改め、同裏二行目の「しかしながら、」の次に「銀一の右当時の資産状況についてはこれを明らかにすべき的確な資料はないうえ、」を加え、同一三枚目裏八行目の「原告」を「控訴人ら」と改める。

4  同一四枚目表三行目から四行目かけての「相続税法二二条及び」を削り、同五行目の「計算すると、」の次に「被控訴人主張のとおり」を加え、同六行目の「更に」から同一一行目末尾までを「その評価方法はうそとうなものとういことができ、これを左右するに足りる資料はない。」と改め、同表六行目冒頭から同一五枚目末尾までを次のとおり改める。

「以上によると、本件相続による控訴人らの課税価格は、別表一『相続財産等の種類別課税表』記載のとおり、控訴人らの課税価格は、別表『相続財産等の種類別価格表』記載のとおり、控訴人紀幸については七七四〇万七〇〇〇円、同あきをについては七七一八万七〇〇〇円であり、これにより控訴人らの相続税額を算出すると、別表二『相続税額の計算明細表』及び付表のとおりとなる。」

5  同一六枚目表九行目の「しかも」から同一一行目の「認められ、」までを削り、同裏七行目の末尾の次に行を変えて次のとおり加える。

「そして、右認定の課税処分の経緯に照らし控訴人らの重加算税額を算出すると、本判決別表『重加算税の計算について』のとおりとなる。」

二  よつて、原判決は相当であり、本件各控訴はいずれも理由がないからこれを棄却することとし、訴訟費用の負担について行訴法七条、民訴法九五条、八九条、九三条を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 野田宏 裁判官 園田英樹 裁判官 園部秀穂)

別表

重加算税の計算について

<省略>

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