名古屋高等裁判所 昭和24年(控)746号 判決 1949年10月08日
被告人
望月彌作
主文
原判決を破棄する。
被告人を罰金弍万円に処する。
右罰金を完納しないときは金弍百円を壱日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
当審に於ける訴訟費用は全部被告人の負担とする。
理由
前略
原審引用挙示の各証拠に依れば原審認定の事実は充分之を認めることが出來るから此点の論旨は理由がない。また刑事訴訟法第三百一條の法意は檢察官に同條所定の義務を負担せしめたに止まるものであつて檢察官がこの義務に違反した場合に於ても裁判所に於て同條所定の「自白」を取調べる前に他の証拠が取調べられて居れば何等偏見又は予断を生ずる虞れが無く從つて判決に影響を及ぼさないと謂はなければならない。原審第一回公判調書の記載に依れば檢察官は自白以外の証拠から順次朗読したものと認められるから勿論偏見又は予断を生ずる虞れのないものであつて從つて判決に影響を及ぼさないから此点に於ける論旨も亦理由が無い。
以下省略
〔註〕 結局量刑不当にて破棄自判