大判例

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名古屋高等裁判所 昭和32年(う)434号 判決

論旨は被告人は原判示家屋に対する損壊行為に引続き同一機会に同一家屋内の戸障子等に対する損壊行為を為したものであるから、建造物損壊と器物毀棄の別罪を構成するものでないというのであるが、家屋に対する損壊行為は当然にその家屋内の戸障子等に対する毀棄を伴うものでなく、而も原判決挙示の証拠によれば、被告人は原判示の如く判示家屋内の鴨居大黒柱等を鋸で挽いたり、斧で切つて傷つけ、以て同家屋を損壊し、更に同家屋内の判示戸障子等を毀棄したものであつて、右損壊と毀棄とは同一の行為に出たものでなく別個独立の行為によるものであることが明らかであるから、両者は併合罪を構成するものであつて、前者が後者を吸収したり、両者を接続犯又は包括一罪の関係を以て論ずべきでない。論旨は理由がない。

(裁判長判事 吉村国作 判事 柳沢節夫 判事 中浜辰男)

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