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名古屋高等裁判所 昭和38年(ネ)236号 判決 1964年3月30日

名古屋市東区山口町九番地

控訴人

藤井貞吉

右訴訟代理人弁護士

森健

同市中区南外堀町六丁目一番地

被控訴人

名古屋国税局長

大村筆雄

右指定代理人

彦坂省一郎

柴田富夫

林倫正

駒田三男

渡辺柳太郎

右当事者間の課税処分取消請求控訴事件について、当裁判所は次の通り判決する。

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実及び理由

控訴代理人は「原判決を取消す、被控訴人が昭和二八年十二月控訴人に対し為した控訴人の昭和二十七年度所得税の総所持金額を金二五万二千四百円とする決定のうち金一六万六千六百円を超過する部分は之を取消す、訴訟費用は被控訴人の負担とする」との判決を求め被控訴代理人は主文同旨の判決を求めた。

当事者双方の事実上の陳述、証拠の提出援用書証の認否及び控訴人の請求を棄却する理由は、控訴代理人において別紙準備書面を述べこれに対し被控訴代理人において従来の主張に反する点を否認した外原判決摘示事実及び理由と同一であるから、ここにこれを引用する。

よつて、原判決は相当で、本件控訴は理由がないとして民事訴訟法第三八四条によりこれを棄却し、控訴費用について、同法第九五条、第八九条を適用し、主文の通り判決する。

(裁判長判事 県宏 判事 越川純吉 判事 西川正世)

準備書面

原判決は控訴人に不利益な証拠のみを一方的に採用した一方的に採用したもので控訴人主張の期末在庫額首在庫額の正当なることは被控訴人提出の乙第七号証により明らかであり従つて其の差引利益金は控訴人主張の通りの数額となる。

次に必要経費中水道料の如き当然要するものを否認したことは遺慣でである。仮りに必要経費につき被控訴人の主張を認めるとしても原判決は取消さるべきである。

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