大判例

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名古屋高等裁判所金沢支部 昭和27年(う)181号 判決

原判決援用の証拠に依れば所論原判示詐欺の事実についても原判示事実はこれを証明するに充分であつて記録を精査するも原判決はこの点につき事実の誤認があるものとは認められない、尚原判示第一の横領の事実は当初詐欺罪として起訴せられ後に横領罪として訴因につき変更のあつたことは所論の通りであるが要するに右は被告人が原判示の家屋の売買代金として宗守徳太郎、覚本権松から交付を受けた原判示五万円、七万円に対する不正領得の事実を基礎とするものであつてこれが横領罪を構成する場合と詐欺罪である場合とに於てその構成要件に差異の存することは勿論であるけれども両者共に他人の或る一定の金員を不正領得した事実関係は同一であり本件に於てはこの訴因変更に依り被告人の訴訟上の権利に毫も影響を及ぼさないのであるからこの点に関する論旨も理由がない。

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