名古屋高等裁判所金沢支部 昭和27年(う)622号 判決
原判決挙示の証拠に依れば原判示の事実を肯認するに十分である。弁護人は、「被告人は業として金員を貸与したものでない。」旨主張するけれども、前記の証拠により、被告人が塩崎博に対し、判示期間内前後六回に亘り、合計七十万円に達する金員を、年二割四分乃至三割六分に及ぶ高利を徴し、且、利息を予め天引する方法で貸付けたものであること、前記六回に及ぶ各貸付行為は、単なる借用証書の書換えではなく、其の都度現金を以て弁済を受けた後、改めて当事者間に締結された各独立の消費貸借契約であつたこと、すなわち、被告人は営利を目的とし、金員の消費貸借契約を反覆累行したものであつたことを認定するに足るから、原審は事実を誤認したものでなく、論旨は理由がない。