大判例

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名古屋高等裁判所金沢支部 昭和29年(う)318号 判決

案ずるに職業安定法に所謂職業紹介とは、自ら又は人を介し、求人者と求職者とを引合わせ、若しくは其の手引きをするなど、両者の間に雇傭関係の成立するよう、その機会を作出する行為を汎称し、必ずしも自己自らが始終求人者と求職者との間に介在し、雇傭関係の成立それ自体に直接関与することを要しないと解すべく、然るに原判決挙示の証拠に依れば、被告人は(第一)求職者玉沢幸枝の依頼に依り、西本ハツを介し、求人者高島隆雄と右幸枝とを引合わせ、両者間に雇傭関係を成立するに至らしめ、右高島より西本の手を介し謝礼金合計四千円を自己に受領し(第二)求職者原田節子の依頼に依り、西島かねを介し、求人者渡ときをと右節子とを引合わせ、両者間に雇傭関係を成立するに至らしめ、渡より西島を介し、原田に対する立替金の弁償として金一万円を自己に受領し、(第三)森田初枝の依頼に依り、求人者佐波久美子に求職者森田さわを引合わせ、両者間に雇傭関係を成立するに至らしめ、佐波より謝礼金六千円を自己に受領し、(第四)求人者佐波久美子の依頼に依り、金山某の手引を得て、同人に求職者北野久仁枝を引合わせ、両者間に雇傭関係を成立するに至らしめ、佐波より謝礼金として金五千円を自己に受領したものであることを認定するに十分であつて、被告人の右所為は職業安定法に所謂職業を紹介したものに該当することが明白であるから、原判決は事実を誤認したものでなく、また、事実誤認の結果法令の適用を誤つたものでもない。

(裁判長判事 水上尚信 判事 成智寿朗 判事 沢田哲夫)

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