大判例

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和歌山地方裁判所 平成10年(わ)100号

右の者に対する所得税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官大谷晃大出席のうえ審理し、次のとおり判決する。

主文

被告人を懲役一年六月及び罰金三七〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判が確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、和歌山市黒田三四五番地の二五に居住し、同市内において消費者金融業及び煙草販売業を営んでいたものであるが、所得金額をことさらに過少に記載した内容虚偽の所得税確定申告書を提出して自己の所得税を免れようと企て、平成七年分の総所得金額が三億二二六四万六八九八円で、これに対する所得税額が一億五四一三万九〇〇〇円であるにもかかわらず、平成八年三月一五日、和歌山市湊通丁北一丁目一所在の所轄和歌山税務署において、同税務署長に対し、平成七年分の総所得金額が一九三〇万円で、これに対する所得税額が三九一万九〇〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同年分の所得税一億五〇二二万円を免れたものである。

(証拠の標目)

一  被告人の当公判廷における供述

一  被告人の検察官に対する供述調書三通

一  被告人に大蔵事務官に対する質問てん末書四通

一  清水庸鎬こと金庸鎬及び任基孝の検察官に対する各供述調書

一  大蔵事務官作成の脱税額計算書

一  大蔵事務官作成の証明書

一  大蔵事務官作成の査察官調査書三〇通

一  収税官吏作成の「所轄税務署の所在地について」と題する書面

一  検察事務官作成の平成九年一〇月八日付捜査報告書

(法令の適用)

被告人の判示所為は所得税法二三八条一項に該当するので、所定刑中懲役刑と罰金刑とを併科し、かつ、情状により同条二項を適用し、その所定刑期及び金額の範囲内で被告人を懲役一年六月及び罰金三七〇〇万円に処し、右罰金を完納することができないときは、刑法一八条により金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置し、情状により同法二五条一項を適用してこの裁判が確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 小川育央)

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