和歌山地方裁判所 昭和56年(わ)681号 判決
判決主文
被告人有限会社福亀堂を罰金六〇〇万円に、被告人野村慎を懲役七月にそれぞれ処する。
被告人野村慎に対し、この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告人有限会社福亀堂は、和歌山県西牟婁郡白浜町三、〇三一番地の一一九に本店を置き、観光土産物卸売業を営むもの、被告人野村慎は、同会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人野村慎は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、
第一 昭和五二年一一月一日から同五三年一〇月三一日までの事業年度における所得金額は二、九五二万八、七四七円で、これに対する法人税額は一、〇七〇万三、三〇〇円であるにもかかわらず、公表経理上架空仕入れを計上して簿外預金を設定するなどの不正手段により所得を秘匿したうえ、同五三年一二月二七日、同県田辺市上屋敷町一一四番地所在の所轄田辺税務署において、同税務署長に対し、所得金額が三五二万八、五七三円で、これに対する法人税額が七九万三、二〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の法人税額九九一万一〇〇円を免れ
第二 同五三年一一月一日から同五四年一〇月三一日までの事業年度における所得金額は三、三二二万八、一八〇円で、これに対する法人税額は、一、二一三万五、五〇〇円であるにもかかわらず、前同様の不正手段により所得を秘匿したうえ、同五四年一二月二四日、前記田辺税務署において、同税務署長に対し、所得金額が四三五万二、一一二円で、これに対する法人税額が九九万七、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の法人税額一、一一三万七、九〇〇円を免れ、
第三 同五四年一一月一日から同五五年一〇月三一日までの事業年度における所得金額は一、三一三万六、〇九九円で、これに対する法人税額は四〇六万九、五〇〇円であるにもかかわらず、公表経理上仕入れを繰り上げるほか、売上の一部を除外するなどの不正手段により所得を秘匿したうえ、同五五年一二月二五日、前記田辺税務署において、同税務署長に対し、所得金額が三六六万五、五五六円で、これに対する法人税額が七三万七、三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により同事業年度の法人税額三三三万二、二〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
(一) 被告人会社につき
昭和五六年法律五四号による改正前の法人税法一六四条一項、一五九条、刑法四五条前段、四八条二項
(二) 被告人野村慎につき
刑法六条、一〇条、昭和五六年法律五四号による改正前の法人税法一五九条(懲役刑選択)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
(裁判官 浦上文男)