大判例

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和歌山地方裁判所田辺支部 事件番号不詳 判決

主文

被告人を懲役一年に処する。

訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

被告人は昭和二十四年十月中旬頃から同月下旬頃迄の間に新宮市新宮七千二百七番地仲田牧二方へ侵入し同人所有にして同人名義の郵便貯金通帳(預入高合計一万干五百余円)及び同人の妻山根貞子所有にして同人名義の郵便貯金通帳(預入高合計七千円)各一通を窃取したものである。

右事実は

一、仲田牧二の盗難被害顛末書

一、司法巡査並びに検察事務官の仲田牧二に対する各供述調書

一、司法警察員の宮野正に対する供述調書謄本

一、検察事務官の荒居守三に対する供述調書謄本

一、裁判官の証人岩淵いさ江に対する証人尋問調書

一、昭和二十五年(わ)第六号荒居守三に対する賍物寄蔵被告事件に於ける証第一号(郵便貯金通帳二册)の存在

を綜合して之を認定する。

なお被告人は昭和二十一年七月九日浦和区裁判所に於て窃盗罪により懲役二年に処せられ当時右刑の執行を受け終り昭和二十四年十二月八日和歌山地方裁判所田〓支部に於て住居侵入窃盗罪により懲役三年に処せられ当時右裁判確定したものであり以上の事実は被告人の当公延に於ける供述並に被告人に対する判決謄本によつて明かである。

法律に照らすと被告人の判示所為中住居侵入の点は刑法第百三十条に窃盗の点は同法第二百三十五条に該当するところ住居侵入と窃盗の所為は互に手段結果の関係にあるから同法第五十四条第一項後段第十条により重い窃盗罪の刑に従い累犯に係る前示前科があるから同法第五十六条第一項第五十七条を適用して累犯の加重をすべく右は前示確定裁判を経た罪と同法第四十五条後段の併合罪の関係にあるから同法第五十条に則り未だ裁判を経ない本件犯罪について更に処断すべきものであるから其の所定刑期範囲内に於て被告人を懲役一年に処し訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第一項に従い被告人をして負担せしむべきものである。

以上の理由によつて主文のとおり判決する。(昭和二五年三月一八日和歌山地方裁判所田〓支部)

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