大判例

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大分家庭裁判所 事件番号不詳 判決

被告人 O(児童の実父)

被告人 野津満子

主文

被告人両名を各懲役四月に処する。

但被告人野津満子に対しては本裁判確定の日より弐年間右刑の執行を猶予する。

理由

(イ)  犯罪事実

被告人Oは、その妻Eとの間に一男三女を儲けて後Eと離婚していたもの。被告人野津満子は、野津喜久次と結婚して同人との間に一男を儲けて後、夫喜久次と生別していたものであるところ、被告人両名は昭和三十年九月頃より内縁の夫婦関係を続け来り、生活費等に窮した結果、被告人Oと前記Eとの間に生れた長女K子が昭和十六年一月十六日生れであつて、満十八歳未満の児童である事を知り乍ら、その年齢を十八才以上と詐つて同女を貸席業者に引渡して売淫をする接客婦たらしめて引渡先の貸席業者より前借金を取得することを共謀の上、被告人野津満子が昭和三十一年三月三日頃別府市龜川浜田十四組貸席新東成事福山ヨシ子方に於て、同貸席管理人永田乙子に対し、同人が雇入れの接客婦に売淫させるものである事を知り乍ら前記児童のK子を同貸席接客婦として売淫させる為引渡し、前借金を取得したものである。

尚、被告人Oは、右犯行後の昭和三十一年九月十三日大分地方裁判所で詐欺罪により懲役十月に処せられ、同月二十八日右裁判は確定して肩書刑務所でその刑の執行を受けているものである。

(ロ)  証拠

(1)  被告人両名の当公廷での各供述

(2)  検第一号及第四号のK子の各供述調書

(3)  検第五号の永田愛信の供述調書謄本

(4)  検第六号の永田乙子の供述調書謄本

(5)  検第七号の福山ヨシ子の供述調書

(6)  検第十二号、第十三号の被告人野津満子の各供述調書

(7)  検第十四号、第十五号の被告人Oの各供述調書

(8)  検第十八号の被告人Oの前科調書

(9)  押検第一号の戸籍抄本(変造のもの)

(10)  押検第二号のK子の戸籍抄本

(11)  押検第三号の借用証

(ハ)  法令の適用

一、被告人Oに付児童福祉法第三十四条第一項第七号、第六十条第二項、刑法第六十条、第四十五条後段、第五十条

刑事訴訟法第百八十一条第一項但書

二、被告人野津満子に付児童福祉法第三十四条第一項第七号第六十条第二項、刑法第六十条第二十五条

刑事訴訟法第百八十一条第一項但書

仍て主文の通り判決する。

(裁判官 仲武雄)

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