大阪地方裁判所 平成7年(ワ)4887号 判決 1997年6月27日
原告
稲田充代
被告
東島正則
主文
一 被告は原告に対し、金二一一八万三五一六円及びこれに対する平成二年一二月一五日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
二 原告のその余の請求を棄却する。
三 訴訟費用は、これを四分し、その三を原告の、その余を被告の負担とする。
四 この判決は、第一項に限り、仮に執行することができる。
事実及び理由
第一請求
被告は原告に対し、金九〇五九万四四三六円及びこれに対する平成二年一二月一五日(事故日の翌日)から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
第二事案の概要
本件は、歩行中、普通貨物自動車に衝突され右下腿に傷害を負つた者が、右負傷による醜状痕を残したうえ、交通事故関係的心因反応を生じるに至つたとして、右運転者に対し、民法七〇九条に基づき、逸失利益を含む損害の賠償を求めた事案である。
一 争いのない事実及び争点判断の前提事実(以下( )内は認定に供した主たる証拠を示す)
1 事故の発生(争いがない)
(一) 日時 平成二年一二月一四日午前一一時四七分頃
(二) 場所 大阪市中央区本町四丁目七番一九号先路上
(三) 関係車両 被告運転の普通貨物自動車(なにわ四四た五四五三号、「被告車」という)
(四) 事故態様 被告車が歩行中の原告に衝突した(以下「本件事故」という)。
2 原告の負傷(争いがない)
原告は、本件事故により右下腿部圧挫傷兼擦過傷、右足関節部挫創、左大腿部擦過傷、左下腿部打撲傷、右上腕部打撲傷、頸部挫傷、腰部挫傷、頭部打撲傷の傷害を負つた。
3 自動車保険料率算定会の認定(乙四)
自動車保険料率算定会は原告の後遺障害について
(一) 右下肢の醜状痕が自動車損害賠償保障法施行令二条後遺障害別等級表(以下単に「等級表」という)一四級五号に
(二) 外傷性神経症が等級表一四級一〇号に各該当すると認定した。
4 損害の填補(争いがない)
合計一五五九万〇八七一円
原告は
(一) 労災から治療費一九三万一六四二円の支給を受け、
(二) 被告車の損害保険会社が
(1) 総合加納病院に治療費一八万二〇〇〇円を直接支払い、
(2) 大阪医科大学附属病院の治療費(平成五年五月一二日まで)二万二九六八円、上山病院の治療費(平成四年五月二〇日まで)七万四三六〇円、小曽根病院の治療費(平成五年一月六日まで)二万六六四〇円、藍野病院の治療費(平成六年四月一三日まで)四三万三九〇〇円、合計五五万七八六八円を原告に支払つた。
(3) また看護料として六四万八一〇〇円、通院交通費として三七万〇九二〇円、諸雑費として三七万四五三三円、休業損害として一一五二万五八〇八円、合計一二九一万九三六一円を原告に支払つた。
二 争点
1 過失相殺
(原告の主張の要旨)
本件は、歩行中の原告に被告車が追突したもので、原告には過失はない。
(被告の主張の要旨)
交差点において、被告は対面青信号に従い、南から北に進行し、道路中央部を北に向かつて歩いている原告の姿を認め、減速のうえその右横を通過しようとしたとき、原告が急に向きを変えて東に横断を始めたため、これを避けきれなかつたもので、八割以上の過失相殺がなされるべきである。
2 本件事故と心因反応の因果関係の存否、後遺障害の程度、寄与度減額
(原告らの主張の要旨)
原告は、受傷後二週間して右下腿前外側に広範囲な皮膚懐死をきたし、四回に及ぶ皮膚移植の手術を受けた。
原告は、平成四年一月ころから、「みんなが私の足を見る。」といつた交通事故関係的、被害的な念慮が発現し、この心因反応のため、同年三月一四日大阪医科大学附属病院精神科において受診し、その後入退院を繰返したが、右心因反応は事故後六年以上を経過しても全く回復せず、治癒の見込がない。その程度は、家庭内での単純な日常生活は可能であるが、ときに応じて援助や保護が必要であるというもので、等級表二級に該当し、その労働能力の一〇〇パーセントを喪失した。
(被告の主張の要旨)
原告の傷害内容に照らすと、本件事故と心因反応との間には、相当因果関係は存しない。
仮に相当因果関係が肯定されるとしても、心因反応の発症は、原告本人の精神の特殊性、独自性に由来することが大であるから、民法七二二条二項の類推適用による相当な素因減額がなされるべきである。
3 損害額全般
(原告の主張)
(一) 治療費 二六九万八一六〇円
内訳
(1) 既払分(第二の一の4(一)及び(二)の(1)、(2)) 二六七万一五一〇円
(2) 未払分 二万六六五〇円
(二) 看護料 六四万八一〇〇円
(三) 通院交通費 三七万〇九二〇円
(四) 入院雑費等治療関係諸雑費 三七万四五三三円
(五) 休業損害 一三一七万五七四二円
(1) 既払分(平成六年六月末日まで) 一一五二万五八〇八円
(2) 未払分(平成六年七月から平成七年五月までの分) 一六四万九九三四円
(六) 逸失利益 六四四一万七八五二円
計算式 二八八万九六〇〇円×二二・二九三=六四四一万七八五二円
(七) 入通院慰謝料 三五〇万円
(八) 後遺障害慰謝料 二一〇〇万円
よつて、原告は被告に対し、(一)ないし(八)の合計一億〇六一八万五三〇七円から損害填補額一五五九万〇八七一円を差し引いた九〇五九万四四三六円及びこれに対する本件事故日の翌日である平成二年一二月一五日から支払済みまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。
(被告の主張)
(一) の(1)、(二)ないし(四)、(五)の(1)は認め、その余は争そう。
第三争点に対する判断
一 争点1(免責、過失相殺)について
1 認定事実
証拠(甲二、四、検甲九の1ないし6、乙五、被告本人)及び前記争いのない事実を総合すると次の各事実を認めることができる。
(一) 本件事故は、南北に延びる道路と東西に延びる道路が交差する信号機によつて交通整理がなされている十字型交差点北詰めで起きたものである。交差点の北側では別紙図面のとおり、南北道路は幅員約七・八メートル(以下のメートル表示はいずれも約である)で、歩車道の区別はない。周囲はオフイスビル、飲食店が建ち並ぶ市街地であり、南北道路の最高制限速度は時速三〇キロメートルで、終日駐車禁止及び南から北への一方通行の規制がなされている。北進車からの前方の見通し状況は良好である。
事故当時、別紙図面の位置に駐車車両があり、昼休みの時間帯に近かつたため、人通りが多かつた。
(二) 被告は、交差点で信号待ちした後、青信号に従い、時速約一〇キロメートルの速度で北進し、交差点北詰の横断歩道付近に至つた別紙図面<1>(以下符号だけで示す。)において前方の<ア>付近を北に向かつて急ぎ足で歩く原告の姿を認め、その一、二メートル右側をすり抜けようと、<2>まで進行した際に、<イ>の原告が道路を横断すべく右に寄つてきたのを認め、急制動をかけたが及ばず、<3>において<ウ>の原告と衝突し(衝突地点は×)、原告は<エ>に転倒し、被告車は<4>に停止した。
2 判断
1の各認定事実に照らし考えるに、被告は歩行者の存在を認め、その右側をすり抜けようとしていたのであるから、自車の存在を認めてもらうべく、警笛を鳴らす等の措置をとつたうえ、原告の動静に充分注意を払つて進行すべき注意義務があるのに、これを怠つた過失が認められる。他方、原告は後方を確認しないで、道路を横断しようとした過失が認められる。右過失の内容を対比し、現場の道路状況、歩行者対自動車の事故であることを考え併せた場合、過失相殺率は一五パーセントと認められる。
二 争点2(本件事故と心因反応の因果関係の存否、後遺障害の程度、寄与度減額)について
1 認定事実
証拠(甲三の1ないし9、五ないし七、検甲一ないし八、乙一ないし四、六、証人稲田泰、証人林宏一)及び第二の一摘示の事実を総合すると、次の各事実を認めることができる。
(一) 外傷に関する症状の推移、治療状況
原告(昭和四四年六月二八日生)は、昭和六三年三月高校を卒業後、株式会社大和に勤務していたもので、過去に精神疾患を患つたことはなく、明るい性格の健康な二一歳の女性であつた。
原告は、本件事故により右下腿部圧挫傷兼擦過傷、右足関節部挫創、左大腿部擦過傷、左下腿部打撲傷、右上腕部打撲傷、頸部挫傷、腰部挫傷、頭部打撲傷の傷害を負い、
(1) 総合加納病院に事故日である平成二年一二月一四日から平成三年一月二六日まで入院し、
(2) 平成三年一月二八日から同年二月二七日まで大阪医科大学附属病院に入院し、
(3) 平成三年一〇月三一日から同年一一月一三日まで同病院に入院し、
(4) 平成四年五月一二日から同月二〇日まで上山病院に入院し、
(5) また、右各入院期間を除き、大阪医科大学附属病院に平成四年一一月二一日まで通院した。
原告の受けた前記各傷害のうち最も重篤なものは、右下腿部の圧挫傷であり、本件事故から二週間経過したころから右下腿前外側に広範な皮膚壊死を生じ、ケロイド状になつたため、<1>平成三年一月三一日、<2>同年二月一九日、<3>同年一一月五日、<4>平成四年五月一三日の四回に亘り、手術を受け、右下腿部の傷は以前に比べて目だたなくなつたものの、同部位及び肩の皮膚移植痕は残存している。右下腿圧挫傷は、平成四年一一月二一日症状固定と判断された。
(二) 心因反応及びその治療状況
(1) 原告は、右下肢の傷害が治癒しないことで、あれこれ思い悩むうち、被害念慮が生じ、平成四年一月ころ、「みんなが私の足を見る。他人が私の噂をする。」と言い出し、「足」という言葉を聞かないために、ラジオの音量を上げるなどの行動をとるようになつた。また「事故」「危ない」「ひかれる」「醜い」などの言葉が外で間こえると、窓を開けて「うるさい」と怒鳴るなどした。そこで、原告は、平成四年三月一四日、大阪医科大学附属病院精神科で受診し心因反応の診断を受け、次のような診察結果が得られた。即ち、「原告は、精神運動的にはほぼ静穏であるが、内的焦燥感が認められ、医師との会話においても、当初は落ち着いて的確に質問に返答しているが、事故や傷のことに話が及ぶと興奮状態になり、他人の言動を自らの足の傷に関係づける被害的念慮が強く、そうなると、不穏状態を示し、汚い言葉を繰返し叫び、家族のみならず友人に対しても爆発的行動をとり、時に暴力を振るうこともある。被害念慮が活発になり妄想に発展しつつある状態である。日常生活においては、用便、入浴、洗面、着衣、簡単な買い物などは一人でできるものの、関係被害的念慮が活発であり、人との疎通がとれないときが多く、家庭内での日常生活においても、ときに応じて援助や保護が必要であり、就労能力はない。」と診断された。
原告は、平成四年五月一三日、肩から下肢への皮膚移植手術を受けたものの、原告の期待通りには右下肢の斑痕が治らず、焦燥感がますます高まり、近所に向かつて大声を上げたり、父親に暴力を振るい、また、母親に付き添われて通院する途上の電車の中で、幾度か他の乗客の話を自分の悪口を言つていると思い、「うるさい」と大声を出すなどした。
(2) 原告は、同年一〇月ころ、自分の悪口を言つているとして近所の家に怒鳴り込むなどの行動をとつた。そこで、同年一〇月二〇日から大阪医科大学附属病院精神科に入院したが、同月二八日病院を抜け出してきた。
(3) 原告は、平成五年一月一日、近所の人が子供に「轢かれるから気をつけなさい。」と言つているのを聞きつけ、外に出ようとしたのを、両親に止められたところ、狂乱状態となつた。父親が階段の手すりに原告を縛つたところ、大暴れして手すりを壊し、ついに両親の手に負えなくなつたため、小曽根病院に救急搬送され、同日から同月六日まで同病院に入院した。
(4) 原告は、平成五年二月一五日、薬の副作用も手伝つてか、全身硬直を起こし、大阪医科大学附属病院精神科に救急搬送され、同月一九日まで入院した。
(5) 更に、原告は平成五年三月九日から平成六年一月一二日まで藍野病院で入院治療を受けた。藍野病院においても前記大阪医科大学附属病院におけるのとほぼ同様の診断がなされている。
右入院中においても、原告は他の患者とも協調できず、足のことを言われたとして「死ね。」といつたり、自分では悪いこととは知りつつ、通常の会話の中でも「あほたれ」という言葉を吐き、また衝動に駆られ、突発的に汚言を連発するという行動をとつていた。
(6) 原告は、退院後の藍野病院へ通院したが、当初は電車の乗客の話を自分の悪口と思い、「あほ」などと怒鳴つたりしたが、最近では、被害的念慮の範囲が狭まり、主治医や通行人に対し汚言を投げつけるのは我慢できるようになり、一人で通院することもできるようになつた。しかし、生活能力・就労能力についての改善は認められず、ほとんど外出せず一日一五時間余りを寝て暮らすという生活を送つている。
(三) 自動車保険料率算定会の認定
自動車保険料率算定会は原告の後遺障害について
(1) 右下肢の醜状痕が等級表一四級五号に
(2) 外傷性神経症が等級表一四級一〇号に各該当すると認定した。
(四) 医師の見解
前記藍野病院医師林宏一は、「心因反応は心理的負荷が生じた場合に生じる精神症状を指すが、原告の場合、交通事故の被害者になつたうえ、何度も植皮手術を受け、その斑痕が残つたということが心理的負荷となつたものである。自動車保険料率算定会の認定にかかる外傷性神経症というのもこれを指している。心因反応は、内因性反応のうちの分裂病と違い、遺伝性をもたない、対話形式あるいは命令形式の幻聴がないという傾向があり、脳の器質的変化が想定しにくいものであり、その発症は心因反応を起こしやすい性格傾向が影響すると言われている。原告の症状は軽減する可能性は否定できないものの、発症から相当期間経過しているところから見て回復の見込は少ない。」との見解を示している。
2 判断
原告は、本件事故により下腿部にケロイド状の負傷痕を生じ、数度に亘る皮膚移植手術がなされたが今も手術の斑痕が残つているもので、本件事故による負傷並びにこれに引き続く治療の間に原告の受けた精神的苦痛は大きかつたと推察され、原告が若い女性であることを考え併せると、本件事故と原告の精神面での障害との間に相当因果関係が認められる。
そして右精神障害の程度は等級表五級二号に相当するものと解される。即ち、原告は、簡単な買い物くらいの仕事しかできず、しかも他人との接触が多い職場での就労は不可能と認められる。したがつて、原告は精神機能の低下により、自身の用はできるが、極めて軽易な労務しかできないもので、これは終身にわたり継続するものと認められる。
しかし、本件は、事故による衝撃によつて神経系統に直接障害を負つた事例ではなく、原告の治療の長期化及び後遺障害の発生については、原告の心因的要素が大きく影響していると認められるので、生じた損害の全てを加害者に負わせるのは相当ではなく、公平の見地から民法七二二条二項の法意に従い、相当の減額をなすべきである。その割合は、精神障害発症の医学的機序、外傷の内容、程度、治療状況、特に平成四年一一月二一日外傷は症状固定に達していること等に鑑みて、後遺障害についてはその総額の五割、入通院損害についてはその総額の三割を減ずるのが相当である。
症状固定時期は発症から二年六月を経過した平成六年六月末日と認める。
三 争点3(損害額)について
1 治療費 二六八万〇〇八〇円
(主張二六九万八一六〇円)
内訳
(一) 労災及び被告による支払分 二六七万一五一〇円
(争いがない)
(二) 未払分(平成六年六月末日まで) 八五七〇円
(甲八の1ないし11)
2 看護料 六四万八一〇〇円
(主張同額、争いがない)
3 通院費 三七万〇九二〇円
(主張同額、争いがない)
4 入院雑費等治療関係諸雑費 三七万四五三三円
(主張同額、争いがない)
5 休業損害 一一五二万五八〇八円
(主張一三一七万五七四二円)
平成六年六月末日(症状固定日)までの休業損害が一一五二万五八〇八円であることは争いがない。
6 逸失利益 四七四八万八七五五円
(主張六四四一万七八五二円)
(一) 喪失割合
前記認定の原告の精神障害の内容、程度、職業、性別、年齢等を総合し、自賠及び労災実務上、等級表五級の労働能力喪失率が七九パーセントと取り扱われていることは当裁判所に顕著であることからみて、原告は本件事故による後遺障害によつてその労働能力の七九パーセントを喪失し、これは生涯継続するものと認められる。
(二) 基礎収入
症状固定時期である平成六年六月末日において原告は二五歳であり、逸失利益の基礎収入は、平成二年度賃金センサス産業計・企業規模計・学歴計、女子労働者二五歳から二九歳までの平均年収が二九七万二〇〇〇円であるところから、その逸失利益算定の基礎収入原告主張の二八八万九六〇〇円とするのが相当である。
(三) (一)(二)に基づき、ホフマン方式により原告の逸失利益の事故時の現価を求めると前記金額となる。
計算式 二八八万九六〇〇円×〇・七九×(二三・五三四-二・七三一)=四七四八万八七五五円
(円未満切捨・以下同様)
7 入通院慰謝料 三〇〇万円
(主張三五〇万円)
原告の傷害の内容、程度、入通院状況に照らし、右金額をもつて慰謝するのが相当である。
8 後遺障害慰謝料 一三〇〇万円
(主張二一〇〇万円)
原告の後遺障害の内容、程度からみて、右金額をもつて慰謝するのが相当である。
第四賠償額の算定
一 損害総額
第三の三のうち、入通院損害分の合計は一八五九万九四四一円、後遺障害損害分は六〇四八万八七五五円である。
二 素因減額
一の各金額に前記第三の二認定の減額をなすと四三二六万三九八五円が導かれる。
計算式
(一) 一八五九万九四四一円×(一-〇・三)=一三〇一万九六〇八円
(二) 六〇四八万八七五五円×(一-〇・五)=三〇二四万四三七七円
(三) (一)+(二)=四三二六万三九八五円
三 過失相殺
二(三)の金額に前記第三の一認定の被告の過失割合八五パーセントを乗じると三六七七万四三八七円となる。
四 損害の填補
三の金額から前記(第二の一の4)損害填補額一五五九万〇八七一円を差し引くと二一一八万三五一六円となる(但し、労災からの給付金は治療関係費のみから控除する)。
五 結論
よつて、原告の被告に対する請求は、二一一八万三五一六円及びこれに対する本件事故日である平成二年一二月一五日から支払済みまで年五分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由がある。
(裁判官 樋口英明)
交通事故現場見取図