大判例

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大阪地方裁判所 平成9年(わ)249号

右の者に対する所得税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官見越正秋、弁護人西中務各出席の上審理し、次のとおり判決する。

主文

被告人を懲役一年六月及び罰金二六〇〇万円に処する。

右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判が確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、大阪市中央区南本町三丁目三番二三―一〇七号等において、「天野商店」及び「船場ニット」の名称で婦人服卸売業を営むものであるが、自己の所得税を免れようと企て

第一  平成四年分の総所得金額が八九〇四万三五七七円(別紙1修正損益計算書参照)で、これに対する所得税額が三九八七万一五〇〇円(別紙4税額計算書参照)であるにもかかわらず、実際の所得金額には関係なく、殊更過少な所得金額を記載した所得税確定申告書を作成し、その所得の一部を秘匿した上、平成五年三月一五日、同区大手前一丁目五番六三号所在の所轄東税務署において、同署署長に対し、平成四年分の総所得金額が二二九三万四一三五円で、これに対する所得税額が六八一万七〇〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の所得税三三〇五万四五〇〇円を免れ

第二  平成五年分の総所得金額が一億二八三万四一一二円(別紙2修正損益計算書参照)で、これに対する所得税額が四六八六万四五〇〇円(別紙5税額計算書参照)であるにもかかわらず、前同様の手段により、その所得の一部を秘匿した上、平成六年三月一一日、前記東税務署において、同署署長に対し、平成五年分の総所得金額が二三六九万七〇〇四円で、これに対する所得税額が七三五万五五〇〇円(申告書には、誤って七一三万五五〇〇円と記載)である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の所得税三九五〇万九〇〇〇円を免れ

第三  平成六年分の総所得金額が一億三三四万一一五五円(別紙3修正損益計算書参照)で、これに対する所得税額が四五一二万五〇〇円(別紙6税額計算書参照)であるにもかかわらず、前同様の手段により、その所得の一部を秘匿した上、平成七年三月一三日、前記東税務署において、同署署長に対し、平成六年分の総所得金額が二五〇一万一三六四円で、これに対する所得税額が六四〇万四〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により同年分の所得税三八七二万一〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

括弧内の漢数字は証拠等関係カード検察官請求分記載の証拠番号を示す。

判示全部事実について

一  被告人の当公判廷における供述

一  被告人の検察官に対する供述調書

一  被告人の大蔵事務官に対する質問てん末書二〇通

一  金成正の検察官に対する供述調書

一  今村敬一(二通)及び金成正(九通)の大蔵事務官に対する各質問てん末書

一  検察官見越正秋及び弁護人西中務共同作成の合意書面

一  大蔵事務官作成の報告書(四)

判示第一の事実について

一  大蔵事務官作成の証明書(五)

判示第二の事実について

一  大蔵事務官作成の証明書(六)

判示第三の事実について

一  大蔵事務官作成の証明書(八)

(法令の適用)

被告人の判示各所為はいずれも所得税法二三八条一項に該当するので、いずれも所定刑中懲役刑及び罰金刑の併科を選択し、かつ、情状により同条二項を適用し、以上は平成七年法律第九一号附則二条一項本文により同法による改正前の刑法四五条前段の併合罪であるから、懲役刑については同法四七条本文、一〇条により犯情の最も重い判示第二の罪の刑に法定の加重をし、罰金刑については同法四八条二項により各罪の罰金額を合算し、その刑期及び金額の範囲内で被告人を懲役一年六月及び罰金二六〇〇万円に処し、右罰金を完納することができないときは、同法一八条により金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置することとし、情状により同法二五条一項を適用して、この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 的場純男)

別紙1

修正損益計算書

天野敏夫こと金千壽

自 平成4年1月1日

至 平成4年12月31日

(総所得金額)

<省略>

(事業所得)

<省略>

(不動産所得)

<省略>

別紙2

修正損益計算書

天野敏夫こと金千壽

自 平成5年1月1日

至 平成5年12月31日

(総所得金額)

<省略>

(事業所得)

<省略>

(不動産所得)

<省略>

(一時所得)

<省略>

(配当所得)

<省略>

別紙3

修正損益計算書

天野敏夫こと金千壽

自 平成6年1月1日

至 平成6年12月31日

(総所得金額)

<省略>

(事業所得)

<省略>

(不動産所得)

<省略>

(一時所得)

<省略>

(配当所得)

<省略>

別紙4

税額計算書

自 平成4年1月1日

至 平成4年12月31日

天野敏夫こと金千壽

<省略>

別紙5

税額計算書

自 平成5年1月1日

至 平成5年12月31日

天野敏夫こと金千壽

<省略>

別紙6

税額計算書

自 平成6年1月1日

至 平成6年12月31日

天野敏夫こと金千壽

<省略>

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