大阪地方裁判所 昭和29年(ワ)1469号 判決
国民金融公庫
証拠によれば、原告国民金融公庫が訴外日新繊維通商株式会社等を連帯借主、訴外築本九一郎を保証人として昭和二六年一二月二二日金三〇万円、同月一八日金五〇万円を貸与したこと、昭和二七年一一月一四日被告は前記連帯借主及び保証人との間に同人等が原告に対して負担する前記消費貸借上の債務の履行を債務減額を条件として引受ける旨の契約をしたことを認めることができる。
ところで履行の引受は一般に引受人(本件にあつては被告)をして履行をなすべき債務を債務者(本件にあつては前記連帯借主及び保証人)に対して負担せしむるにとどまり債権者(本件にあつては原告金融公庫)をして直接に引受人に対する債権を取得せしめるものでなく、ただ債務者と引受人との間で特に債権者をして直接に債権を取得させる旨の特約をしたときに限り、第三者のためにする契約の一種として、債権者に権利を生ずるものと解すべきところ、かかる特約の存在は、原告の全立証をもつてしても未だこれを認めるに足らない。