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大阪地方裁判所 昭和30年(ワ)3896号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決要旨〕不正競争防止法第一条第六号は競争関係にある他人の営業自体についてその使用を害すべき虚偽の事実を陳述又は流布しその他人の営業上の信用を低下させるおそれのある場合を規制の対象とするものであつて、その他人と競争関係にある自己の営業について虚偽の事実を流布し自己の営業上の信用を高からしめようとする行為の如きは、それが競争関係にある他人の営業能力等に対する顧客その他第三者の評価に基づく信頼を低落させるものでない限り同号による規制の対象とならない。

〔判決理由〕原告は被告会社は明治四一年に創業したものではないのにも拘らず、看板その他業務上の書類に「創業明治四一年」なる表示を使用しているが、これは競争関係にある原告の営業上の信用を害する虚偽の事実を陳述し又は流布する行為に該当するからその使用の差止を求めると主張する。

ところで不正競争防止法第一条第六号は競争関係にある他人の営業自体についてその信用を害すべき虚偽の事実を陳述又は流布しその他人の営業上の信用を低下させるおそれのある場合をその規制の対象とするものであつて、その他人と競争関係にある自己の営業について虚偽の事実を流布し、自己の営業の信用を高からしめようとする行為の如きは、それが競争関係にある他人の営業能力等に対する顧客その他第三者の評価に基づく信頼を低落させるものでない限り、同号による規制の対象とならないものと解すべきである。

ところで被告会社が明治四一年に創業したものでないことは被告の自認するところであるが、被告が単に「創業明治四一年」という表示を使用しているというだけでは、被告会社が虚偽の事実により自己の営業上の信用を高からしめようとしていることは認められるとはいえ、何等原告会社の営業自体について虚偽の事実を陳述又は流布したものといえない。原告の主張は採用できない。(山内敏彦 井上清 小田健司)

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