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大阪地方裁判所 昭和33年(レ)175号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔事実〕昭和二九年八月二三日、被控訴人(債権者)、控訴人(債務者)の不動産につき仮処分決定を得る。昭和三〇年六月二八日、控訴人、被控訴人に対する本案の起訴命令(期間は送達の日から二週間)を得る。同年七月一三日、被控訴人本案の訴を提起、昭和三一年一二月四日、右本案訴訟休止満了により終了、昭和三三年二月二〇日(仮処分取消申立事件の口頭弁論終結前)、被控訴人再びさきと同一内容の本案の訴を提起。そこで控訴人は、「(一)第一の本案訴訟が休止満了となつて訴の取下とみなされた以上、起訴命令所定の期間を本案訴訟を提起せずに徒過したことに帰する。第二の本案訴訟が提起されたことによつては右徒過の効果は失なわれない。(二)仮に右主張が理由ないとしても、前記の事実関係から明らかなとおり、被申立人は本案訴訟の進行を懈怠しており、その程度はもはや訴訟経済の考慮から是認できる範囲を逸脱している。」と主張したが、裁判所は次のように判示して、右控訴人の主張を退けた。

〔判断〕(一) の主張に対して、「本件仮処分につき提起された第一の本案訴訟が、休止満了により訴の取下があつたものとみなされ、その結果右訴訟は初より係属なかりしものとみなされ、従つて一応被控訴人は前記起訴命令所定の期間内に本案訴訟を提起せず右期間を徒過したものということができるけれども、前記のとおり被控訴人が仮処分命令をした裁判所に対し本件仮処分決定取消事件の口頭弁論終結前である、昭和三三年二月二〇日に、再び右仮処分の本案訴訟を提起し、現に係属中であることは当事者間に争いのないところであり、遅延したとはいえ既に第二の本案訴訟が提起され現に係属中である以上、浮動状態を除去する方途は講ぜられつつあり、訴訟経済の見地から本件仮処分を取消さず、これを維持すべきものとするのが、相当であると思われる。(大審院昭和一〇年一月二五日判決大審院判例集一四巻三九頁、最高裁判所昭和二三年六月一五日判決最高裁判所民事判例集二巻七号一四八頁各参照)」

(二) の主張に対して、「第一の本案訴訟が民事訴訟法第二三八条によつて訴の取下があつたものとみなされたことについては、仮処分の債権者である被控人に、本案訴訟追行の熱意の欠けていたことを推測させるけれども、債務者である控訴人も亦、本案訴訟を促進させて浮動状態に対する焦慮を除去する機会を自ら抛棄したものということができ、要するに第一の本案訴訟の休止満了についての怠慢は双方に存し被控訴人だけに存するものではないから、控訴人の右主張は理由がない。

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