大判例

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大阪地方裁判所 昭和33年(ワ)4677号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕一般に、売主は買主に対し、第三者が買主に対し実行することができる権利を除去して売買の目的を供与すべき義務があると解されるから、売買の目的物が差押えられて競落人が買主の所有権取得を否定できるおそれのある場合には、差押債権者が買主に対し実行できる権利を有するものとして、売主は右差押を除去して所有権を供与すべき義務あるものと解するのを相当とする。右義務は、所有権移転義務の一部分と言うべきであるから、その履行期は、原則として、所有権移転の約定期限と一致すると言うべきである。そして、<証拠>により明らかな、本件仮差押の本案訴訟の第一審判決の結果が債権者の勝訴であつた事実を考え合すと、右に述べたことは本件にも妥当すると解される。本件審理にあらわれたすべての証拠によつても、本件売買が本件仮差による負担を被告が引受ける趣旨のものであることは認められない。よつて、原告は、本件不動産の所有権移転の約定期限までに本件仮差押登記を抹消すべき義務がある。右の約定期限は、当事者間に争いのない本件売買契約の引渡し、所有権移転登記および代金支払の約定からみると、登記の約定日即ち内金七〇万円の支払期日の昭和三三年六月末日と解するのが相当であり、したがつて、原告が右同日以後仮差押登記抹消義務の提供をしないかぎり、被告は右内金七〇万円の支払を拒絶しうる同時履行の抗弁権を有するものと言うほかはない。(野田殷稔)

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