大判例

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大阪地方裁判所 昭和40年(わ)3967号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕(強姦致傷の公訴事実を強姦と認めた理由)

本件公訴事実は被告人等は判示強姦によりA子の両大腿部中央背面に治療約二日間を要する掻傷を与えたというにある。そこでこの点について証拠を検討すると、診断書には同女の両大腿部中央背面に爪等様のものによる掻傷数条を認め、この治癒には約二日間を要するものと認める旨の記載がある。また当公廷における証人(右診断書を作つた医師)小林立彦の供述によれば診断の際被害者は全然痛みを訴えおらず、何等の手当てもせず、治療の必要もなく、捨ておいても二日位で治るものと認めたとあり、被害者も(被害者の前掲供述調書)別段治療しなかつたが直ぐ治つたとのべている。傷害とは人の生理機能に障害を生ぜしめ、その健康状態を不良ならしめることであるが、きわめて軽微な創傷で、健康状態に殆ど障害を与えない場合には、これを傷害と目するには足りないのであつて、たんなる暴行と考えるべきである。してみると右証拠を以ては果して傷害と目すべき程度の創傷を生じたものかどうか尚お幾分の疑問を生ずる。そして他にこの疑いを解くに足る証拠がない。よつて本件は強姦罪と認定した次第である。(吉益清 梶田英雄 川端敬治)

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