大阪地方裁判所 昭和42年(ワ)5938号・昭42年(ワ)6584号 判決
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〔判決理由〕(二) 後記原告会社の調停賠償金等の請求根拠
(1) 原告馬場にも過失の存したこと前示のとおりとすれば、原告会社および被告の両名は、原告車の乗客であつた訴外大島米子が蒙つた損害についてはいわゆる共同不法行為責任を負うものと解され、かつ、右両名の対内関係においては前記過失割合に応じて責任を分担するものと解するのが相当である。
(2) そうすると、原告会社がなした後記訴外大島に対する調停賠償金等の支払のうち原告会社の負担部分を超える部分(以下、超過部分という)の支払は客観的にみて他人すなわち被告の事務にあたり、かつ、前示事故の態様に照らせば原告会社が訴外大島に対する賠償金につき独り原告会社のみが負担すべきものではないと考えていたであろうことは容易に推認されるのであるから、原告会社としては右超過部分の支払が被告の事務の処理にあたることの認識は有していたものといい得べく、かかる場合には、他に特段の事情の認められない限り、右超過部分の支払については被告のためにする意思をもつてなしたものと認めるのが相当である。なお、原告会社が被告に対する関係において右超過部分の支払をなすべき法律上の義務を負つていないことは弁論の全趣旨に徴し明らかである。
(3) 以上のとおりとすれば、原告会社の支払つた調停賠償金等の額が正当なものである限り被告は原告会社に対し前記超過部分相当額の償還義務を免れないものと解するのが相当である。(上野茂)