大阪地方裁判所 昭和43年(ワ)7857号 判決
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〔判決理由〕一、本件土地が原告の所有であり、同地上にある本件建物がもと訴外金成周の所有であつたことは当事者間に争いがなく<証拠>によると原告は金成周を相手取り昭和四〇年中当庁に本件土地所有権にもとづき本件建物収去、土地明渡請求訴訟を提起し昭和四一年二月二二日原告勝訴の判決が言渡され、同判決は上訴期間徒過により確定したこと、および原告はその後訴外金成福が金成周より本件建物の所有権及び占有権を譲りうけたとなし同人に対する承継執行文及び本件建物収去についての授権決定をえたことが明らかである。
二、次に被告が金成福を被申請人として原告主張のごとき仮処分決定をえ昭和四一年五月二五日これを執行したことは当事者間に争いがなく、右仮処分の被保全権利は被告が金成周に対する金銭債権の代物弁済として取得したとする本件家屋の所有権にもとつく金成福に対する明渡請求権であることは被告の自認するところである。
三、ところで<証拠>によると被告が本件家屋の所有権を取得したのは早くとも昭和四一年三月末日であることが認められるので、被告の右所有権取得は原告の金成周に対する前記訴訟の最終口頭弁論期日以後であり、したがつて原告は元来被告に対し前記判決の承継執行文を取得しうる関係にあるわけである。このような場合原告は民訴法五四九条一項にいわゆる「目的物の譲渡若くは引渡を妨ぐる権利」を有するものと解するのが相当であるから本訴請求を認容することとし、……(加藤孝之)