大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

大阪地方裁判所 昭和45年(ワ)1526号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕第三、損害額

一、慰藉料

(一) <証拠>によれば、原告は、本件事故のため、左前頭部に約五センチメートルの横走する挫創を受け、事故当日、谷沢外科において五針縫合の手術を受け、その後井上診療所において入院三日、通院一三日、往診一日、大阪労災病院で通院一日の各診療を受けたが、昭和四四年五月一五日当時において左眉毛の上に長さが三センチメートルには達しないがそれに近い長さの斜め横に走る他人の注目を引く程度の線状痕が残つている事実が認められ、右認定に反する証拠はない。

(二) <証拠>によれば、原告は、訴外倉重一郎の妻であり現に同居して同人と生計を一にしている関係にあり、また、同人の運転する自動車に同乗中、同人と被告宮谷双方の過失に基因する事故によつて受傷し損害を蒙つたものと認められるところ、原告と訴外一郎との間では本件事故による損害についての填補清算関係が現実化しないことが明確であり、経済的な単位として一体としてみなしうる関係にあるから、このような場合、原告と被告側との間においても、訴外一郎の過失を被害者側の過失として損害額の算定につき斟酌すべきものと認めるのが相当である(なお、被告宮谷と訴外一郎との過失の割合は前記第一認定の事実を綜合して前者を八、後者を二とするを相当と認める)。(吉崎直弥)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!