大判例

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大阪地方裁判所 昭和46年(ワ)1315号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕四、被告会社の責任

被告会社は本件加害車を所有しているものであるが、これを取引先従業員である訴外浦上昌雄に貸与し、同訴外人は更にこれを同僚の被告押部に貸与したものであることは原告らと被告会社間で争いない。

被告会社は、訴外浦上に加害車を貸与した時点で本件加害車に対する運行支配、運行受益権を失つたものであり、又被告押部は被告会社の許諾を得ないで運転したものであるから運行供用者責任はないと主張するので判断するに、

<証拠>によれば訴外浦上は被告会社の五年半の得意先である神戸機械株式会社の資材担当者で、被告会社代表者とは事故前約一年半からの顔見知りであるところ、甥らが日曜日に東京から万国博見物に来るのを案内するため、本件事故の前日(金曜日)被告代表者から加害車を借受けた。そして、同日帰宅後、加害車を運転して、同僚である被告押部方に赴き同人及び同人の弟と共にドライブに出かけ帰途、被告押部らから貸してくれと云う申出がなされたわけではなかつたが同女の練習がてらと云うことで借りた車であるがと告げて加害車を貸した。被告押部は翌朝(本件事故当日)加害車を運転して出勤途中本件事故を発生させた。

以上の事実が認められ、他に右認定を左右する証拠はない。右認定の被告会社代表者と訴外浦上、同人と被告押部との人的関係、加害車貸与のいきさつ、期間等に照せば、加害車に対する運行支配、運行利益は貸与により訴外浦上に排他的に移されたと見るべきではなく、運行支配・運行利益は右貸与後も被告会社に継続・残存していたものと解するのが相当である。

訴外浦上から被告押部に被告会社不知の間に一時的に加害車の貸与がなされたものであつても責任を免れることは出来ない。

(菅納一郎)

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