大判例

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大阪地方裁判所 昭和46年(ワ)2325号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕四、そこで原告の蒙つた損害額について検討する。

1、治療費等について

<証拠>によると、原告側は、本件事故による入院費、診断書料として合計金八万〇、九六〇円を支出していることが認められるところ、<証拠>によると、右金額は、原告自身において支出しておらず原告の両親においてこれを支出していることが認められる<中略>。ところで、事故による傷害等の治療費などを被害者自身が支出せず、被害者の両親においてこれを支出した場合においても被害者の蒙るべき損害として請求することは一般論として否定し得ないところであるが、本件においては本件事故後において、被告自身、原告の妹である悦子と婚姻しており<中略>したがつて、被告は原告の両親にとつて娘むこにあたるという特別の事情があるのであり、このような特別の事情があるときには、原告の両親がその支出した金額の補償を原告に対しとくに請求したようなことのないかぎり(かかる事情は本件においてはこれを窺うことはできない)、この支出した金員について原告みずからの損害として被告に対し賠償を請求することができないと解するのを相当とする(なお、必要ならば原告の両親においてみずから蒙つた損害として賠償を請求するとよい)。したがつて、入院費等の損害賠償を求める原告の請求部分は失当である。

(奈良次郎)

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