大判例

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大阪地方裁判所 昭和50年(わ)1845号 判決

【主文】

被告人を懲役四月に処する。

この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。

訴訟費用は全部被告人の負担とする。

【理由】

(罪となるべき事実)

被告人は、大阪府警察官として警察の職務を行うものであるが、昭和四六年一月二五日午後一時ころ、大阪市北区若松町八番地(現在の住居表示同区西天満二丁目一番一〇号)の当時の大阪地方裁判所東新館一階北側階段下ホールにおいて、赤ヘルメツトを着用したまま右東新館内に立入つた久留島純一郎(当時二七歳)を東新館外に排除するなどの警察の職務を行うに当り、ほか数名の警察官と互いに意思を相通じて、その場に転倒した右久留島の顔、腰、足などを足蹴りにするなどの暴行を加え、よつて、同人に対し、全治まで約一週間を要する顔面腫脹、上下口唇内側挫創、左下腿挫傷・内出血の傷害を負わせたものである。

(付言)

刑法一九五条一項の罪を犯し、因つて人を傷害した場合には、同法一九六条の適用があるが、この場合、当裁判所は、同法二〇四条の刑に従い、罰金、科料が除外され、一〇年以下の懲役をもつて処断すべきものと解して前示の法令の適用をしたのであるが、この点については、同法一九六条と一九五条一項の場合には、基本罪たる同法一九五条一項に禁固が含まれている以上、加重犯である同法一九六条の場合にもこれが含まれるべきであり、従つて一〇年以下の懲役または禁固ということとなり、禁固刑によつて処断することもできるとの説もあるが、かりにこの説に従つても、本件は諸般の情状からみて懲役刑を選択すべき事案であると認めるので、いずれにしても結論に変りはないものであることを付言しておく。

よつて、主文のとおり判決する。

(野間禮二 森岡安廣 中村隆次)

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