大判例

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大阪地方裁判所 昭和54年(ワ)5779号 判決

一 成立に争いのない甲第一、第二号証及び弁論の全趣旨によれば、原告がその主張の本件特許権を有していた事実を認めることができる(特許請求の範囲を除く請求原因1項の各事項が特許公報及び特許登録原簿に記載されていることは、被告の自認するところである。)。

二 そこで、その余の請求原因に対する判断を暫く措き、抗弁について検討する。

成立に争いのない乙第一二号証によれば、被告主張のとおり、本件特許につき特許庁は昭和五六年三月三〇日、本件特許発明は特許法二九条二項に規定する発明に該当し特許を受けることができない発明であるとして、同法一二三条一項一号により本件特許を無効とする旨の審決をした事実が認められる。そして、原告が右審決を争つて東京高等裁判所に審決取消訴訟を提起した(同庁昭和五六年(行ケ)第一四四号)が同裁判所は昭和六〇年九月三〇日原告の請求を棄却する旨の判決を言渡したこと、さらに原告は最高裁判所に上告した(同庁昭和六〇年(行ツ)第二〇一号)が昭和六一年四月二四日上告棄却の判決が言渡されたことは、当事者間に争いがない。

右事実によれば、本件特許を無効にすべき旨の審決が確定したものというべきである(原告は、右東京高等裁判所の判決に対し再審の訴えを提起した旨主張するが、再審の訴えを提起したというだけでは確定遮断の効力がないことはいうまでもない)から、本件特許権は初めから存在しなかつたものとみなされる(同法一二五条本文)。

三 以上によれば、原告が本件特許権者であつたことを前提とする本訴請求は、その余の判断に進むまでもなく失当である。

〔編註その一〕 本件における原告の特許権は左のとおりである。

1 原告は、次の特許権(以下「本件特許権」といい、その特許を「本件特許」と、特許発明を「本件特許発明」とそれぞれいう。)を有している。

発明の名称   芯入塩化ビニールホースの製造法

出願日     昭和三五年一一月四日

公告日     昭和三七年七月三日

登録日     昭和三八年四月二五日

特許番号    第四〇六四八〇号

特許請求の範囲 別紙特許公報該当欄記載(〔編註〕省略)のとおり。

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