大阪地方裁判所 昭和55年(わ)6199号 判決
判決主文
被告人を懲役一年及び罰金二、〇〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判の確定した日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
被告人は医師で、大阪府高槻市牧田町一三一九番地において、稲森産婦人科富田団地診療所を経営するものであるが、自己の所得税を免れようと企て、
第一 昭和五二年分の所得金額が五九、八〇六、〇六七円で、これに対する所得税額が三〇、〇六八、二〇〇円であるのにかかわらず、診療収入の一部を除外し、よって得た資金を有価証券等として留保するなどの行為により所得を秘匿した上、同五三年三月一四日、大阪府茨木市上中条一丁目九番二一号所在の茨木税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が一九、〇六一、六三二円で、これに対する所得税額が五、四四五、三〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、所得税二四、六二二、九〇〇円を免れ、
第二、昭和五三年分の所得金額が七二、五四九、六八二円で、これに対する所得税額が三八、八六三、三〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により右所得の一部を秘匿した上、同五四年三月一五日、前記税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が二〇、四八二、七二七円で、これに対する所得税額が六、〇八五、四〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により所得税三二、七七七、九〇〇円を免れ、
第三 昭和五四年分の所得金額が六〇、二三九、七八九円で、これに対する所得税額が三〇、一八二、九〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により右所得の一部を秘匿した上、同五五年三月一三日、前記税務署において、同税務署長に対し、同年分の所得金額が一八、八八四、二九〇円で、これに対する所得税額が五、一七九、六〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により所得税二五、〇〇三、三〇〇円を免れ
たものである。
適用した罰条
所得税法二三八条(併科刑選択)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、一八条、二五条一項
(裁判官 森下康弘)